【世界の主要ウイスキー図鑑】シングルモルトスコッチの代表銘柄14選。香りやテイストも解説!

ウイスキー好きでもファンが多いシングルモルトスコッチ。シングル=1つの蒸留所のみで作られるモルトウイスキーだけに、それぞれ味に個性がある。その代表銘柄をチェックしよう。

1.BOWMORE No.1(ボウモア ナンバーワン)

スモーキーでフルーティ、ハチミツのような甘い香りで、アイラモルトの女王と呼ばれているボウモア。1779年創業で、伝統製法をいまもなお職人たちが頑なに継承している。ピートや製麦工程など常に潮風の影響を受けていることから、海のシングル モルトともいわれる。ボウモアナンバーワンは、海抜0mに位置する第1貯蔵庫熟成。ハイボールがおすすめ。サントリー TEL0120-139-310

2.The MACALLAN 12YEARS OLD(ザ・マッカラン12年)

スペイサイド地方を拠点に置くザ・マッカラン蒸溜所。約190年の歴史を持ち、1824年にはハイランドで2番目に蒸溜ライセンスを取得した。原料は、大麦とミネラル豊富な湧き水、イースト菌のみで、特に製造過程に使われる水は、イースト菌が麦汁を発酵させるのに最適だ。写真は最もスタンダードな1本で、シェリー樽で最低12年熟成させた原酒のみを使用。サントリー TEL0120-139-310

3.THE SINGLETON DUFFTOWN AGE 12 YEARS(ザ シングルトン ダフタウン12年)

1896年にスペイサイド地区中心部で設立したダフタウン蒸溜所。スペイ川の良質な水と、伝統的な製法を受け継いだクラフトマンシップで世界中で愛される。じっくりと時間をかけた蒸溜工程を採用し、シェリー樽とバーボン樽の両用で熟成させ、とても滑らかな風味が特徴だ。スタンダードな12年熟成ものは、ナッツの香りにフルーツのような味わいが特徴。キリン TEL0120-111-560

4.THE GLENLIVET 12 YEARS OF AGE(ザ・グレンリベット 12年)

※現在のボトルのデザインとは異なります

スペイ川の水を使わず、蒸溜所の敷地内の湧水を使用するというこだわりの蒸溜所。この水は地下約200mの水脈を源泉とし、ミネラル分を豊富に含んだ硬水。大麦からたくさんの糖分を抽出し、フルーティな風味が特徴だ。写真はレギュラーボトル。バーボン樽で12年熟成したもので、口に含んだ瞬間に甘みが広がり、後からフルーティな香りが鼻から抜ける。ペルノ・リカール・ジャパン TEL03-5802-2756

5.THE ARDMORE LEGACY(アードモア レガシー)

ブレンデッドウイスキー「ティーチャーズ」のキーモルトとして製造してきたアードモア蒸溜所。原料の大麦は地元アバディーンシャー産を使用しており、現在はピーテッドとノンピーテッドの両方の麦芽を使用している。写真のレガシーは、独特の柔らか いスモーキーフレーバーに、シナモンやハチミツのような香りもプラス。バニラとスパイスの味わいが特徴。サントリー TEL0120-139-310

6.GORDON & MACPHAIL DISCOVERY SMOKY WITH PEET REDIG 12 YEARS(ゴードン&マクファイル ディスカバリー スモーキー・ウイズ・ピート レダイグ 12年)

膨大な古酒のストックを保有し、有名・無名に関わらず様々な蒸溜所のウイスキーを独自にボトリングしている会社。蒸溜所が原酒の買い戻しをするほど、熟成に関して絶大な信頼を寄せている。写真はスモーキーな香りのあと、メープル風味のアロマがあり煮込んだフルーツの味わいで、スモーキーかつオークの余韻を楽しめる。ジャパンインポートシステム http://www.jisys.co.jp

7.GORDON & MACPHAIL DISCOVERY BUNNAHABHAIN 11 YEARS(ゴードン&マクファイル ディスカバリー ブナハーブン 11年)

ゴードン&マクファイルのディスカバリーシリーズのコンセプトは「入門編」。こちらはシェリー樽熟成で、シェリーがサワーオレンジマーマレードのような甘みのあるフルーティな香り。滑らかな味わいから始まり、後からオークとクリーミーなクルミのような複雑な風味を味わえる。ウイスキー初心者にもおすすめの1本だ。ジャパンインポートシステム http://www.jisys.co.jp

8.ABERLOUR 12 YEARS DOUBLE CASK MATURED(アベラワー 12 ダブル・カスク マチュアード)

シェリー樽とバーボン樽の2種類を使って熟成するダブルカスクマチュレーションが特徴の蒸溜所。両者で熟成されたウイスキーをバランスよく合わせることで、エレガントさと複雑さが調和した独特な味わいを生み出す。12年熟成の香りは、まろやかでリンゴのフルーティー。またチョコレートやトフィ、シナモン、ジンジャーのアロマとシェリーが引き立つ。ペルノ・リカール・ジャパン TEL03-5802-2756

9.ROYAL LOCHNAGAR 12 YEARS(ロイヤルロッホナガー12年)

1845年に設立したロッホナガー蒸溜所。ヴィクトリア女王とアルバート公により、王室御用達となった蒸溜所として知られる。今でも伝統的なマッシュタン(麦芽糖化槽)や蒸気加熱の蒸溜器、ワームタブ(蛇管型冷却装置)を使用しているという。ロイヤルロッホナガー12年は、最初は甘く、すぐにピリッとした酸味が追いかけてくる。後味はさっぱり。ディアジオ ジャパン TEL0120-014-969

10GLEN-DRONACH AGED 12 YEARS(グレンドロナック 12年)

1826年に創業し、東ハイランド奥深くのフォーグの渓谷に位置するグレンドロナック蒸溜所。ヘビータイプで力強い原酒が特徴、シェリー樽で熟成するのにベストなウイスキーなのだ。甘く果実味のある風味と、ドライでナッツのような香りによる芳醇なフレーバーで人気。12年熟成は、フルーティさとビターのバランスがよいハイランドモルトの入門編といえる。アサヒビール TEL0120-011-121

11GLEN SCOTIA DOUBLE CASK(グレンスコシア ダブルカスク)

大麦の産地であるキャンベルタウンに拠点をおくグレンスコシア蒸溜所は、この地で稼働している3つの蒸溜所のうちのひとつ。スモールバッチ(少量生産)で、潮の香りが特徴のキャンベルタウン伝統のシングルモルト。写真はアメリカンオーク樽で熟成し、さらにベドロヒメネスシェリー樽で熟成したダブルカスク。初めは甘く、ふくよかな口当たりを楽しめる。都光 http://www.toko-t.co.jp

12LAPHROAIG 10 YEARS(ラフロイグ10年)

アイラ島に1815年に創業したラフロイグ蒸溜所。力強い酒質が特徴で、フレーバーの特性を出すため、あるいは隠し味としてブレンデッドウイスキーによく使われてきた。薬品のような香りのため薬用効果があるとアメリカ当局から認められ、禁酒法時代には薬用酒として輸入されたという。爽快なピート香や磯の香りを思わせる個性的な味わいでファンも多い。サントリー TEL0120-139-310

13GLENFIDDICH 12 YEARS OLD SPECIAL RESERVE(グレンフィディック12年スペシャルリザーブ)

1887年に創業したグレンフィレック蒸溜所。いまも変わらず同じ形のポットスチルを使い、クラフトマンたちが丁寧にウイスキーを造り出している。12年スペシャルリザーブは、ハイランドの湧水を使用し、特徴的なフルーティさを生み出している。さらにアメリカンオーク樽とヨーロピアンシェリー樽で熟成させることで、甘く複雑なオークの風味を生み出す。サントリー TEL0120-139-310

14BALBLAIR 12 YEARS OLD(バルブレア 12年)

1790年創業で、アメリカンオークとバーボン樽とスパニッシュオークのシェリーバットが特徴。ハチミツと青リンゴのアロマに、スパイスや柑橘系、バニラをほのめかすフルーティな香り。ハチミツ、バニラ、レザーをほのめかしながら、フルボディで甘くときにスパイシーな風味を味わえる。温かみがあり、滑らかな余韻を長く楽しめる1本だ。三陽物産 http://www.sanyo-bussan.co.jp

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/別冊Lightning Vol.214「ウイスキーブック」

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