ノウハウ豊富だからこそ扱える上質なW124
高級車というだけでなく、質実剛健な車両として今尚ファンが多いメルセデスベンツのミディアムクラスを専門に扱うARROWS。ここでは単純なレストア作業を行った車両だけでなく、初期型モデルを彷彿させるよりクラシカルな雰囲気を強調したクラシックラインというカスタムを今から10年前にリリース。オリジナルのチェック生地によるクラシカルな内装も人気を博している。
「W124は非常に丁寧に作られていて、ボディ剛性も高く足周りも各部が調整できるため、乗り方に合わせたセッティングも可能。長く乗ることができるクルマです。当社では世界中からパーツを取り寄せ可能なので、安心して乗っていただくことができます」
1993 Mercedes-Benz 320TE Classicline
日差しに映えるグリーンのステーションワゴン。こちらは1993年式の320TEで、アローズのクラシックラインにカスタムされたものだ。
’93年式は、外装が前期モデルのままで、エンジンなどの中身だけひと足先に後期モデルとなった過渡期のモデル。この個体は後期モデルから採用されるツインカム3.2リッターを搭載し、純正色の薄いグリーンをより古い年式の純正色であるエゲートグリーンでリペイント。合わせて側面のサッコプレートを外して`86年デビュー当初の初期モデルを再現した外装となっているのが特徴だ。
アローズのクラシックラインの内装は、アローズのプロデュースしたオリジナルのチェック生地を使用したクラシックなインテリアにするのが定番。だがこの個体はシートやドアパネルはもちろん、ダッシュやカーペットまで外装とと同じグリーンでコーディネイトされていた。そんな貴重な内装が良い状態のまま残っていたため、あえてそれを活かしている。
【スペック】
全長:4760mm
全幅:1740mm
全高:1490mm
ホイールベース:2799mm
エンジン:直列6気筒
排気量:3199cc
燃料供給方式:インジェクション
駆動方式:FR
乗車定員:7名
価格:750万円(税込)
1992 Mercedes-Benz 260E
続けて紹介するのは、’92年式の260Eセダンだ。こちらも他の車両と同じくサッコプレートを外して初期モデルを再現したクラシックライン同様の外装となっている。これに合わせて足周りはホイールもあえてのスチールホイール&ハブキャップというスタイル。セダンも程度の良い個体は見なくなっただけに狙い目のモデルだといえる。
ちなみに日本仕様の内装はファブリック生地が多いが、US平行モデルなどを中心に多いのが、MBTEXというレザレットシートの内装だ。この260Eも右ハンドルのディーラー車がベースとなっているが、アローズで純正新品生地を使って張り替えた新品のMBTEX内装となっているのが特徴。アクティビティにガンガン使う若い世代のユーザーにはMBTEXのほうが耐久性があり、オススメだという。
もちろん見た目だけでなく、納車時にはアローズ独自のノウハウを駆使し、機関系や足周りも徹底して整備されるため、これからも安心して乗ることができる。
昨今ステーションワゴンは人気上昇とともに価格も高騰気味となっているため、手頃なプライスで入手できるセダンに注目が集まりはじめている。セダンも今後はプライスの上昇が見込まれるため、手ごろな価格で入手するなら今が最後のチャンスかもしれない。
【スペック】
全長:4740mm
全幅:1740mm
全高:1440mm
ホイールベース:2799mm
エンジン:直列6気筒
排気量:2597cc
燃料供給方式:インジェクション
駆動方式:FR
乗車定員:5名
価格:280万円(税込)
【DATA】
ARROWS
神奈川県川崎市宮前区菅生3-27-14
TEL044-976-6155
営業/9:00〜19:00(平日)、10:00〜20:00(土日祝)
休み/月曜日・第2日曜日定休
https://www.e-arrows.jp/
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning2023年6月号 Vol.350」)
Text & Photo/D.Katsumura 勝村大輔