オンもオフも使い倒す、半世紀以上前のアメリカ旧車に注目。

  • 2023.02.28  2023.02.20

編集部イチのアメリカ車好きであり、自身も数々のアメリカ旧車を乗り継いできた編集部の最古参・ラーメン小池。最近ではLightning、2nd、CLUTCH magazineの公式YouTubeチャンネル「CLUTCHMAN TV」でも“ライトニングガレージ”という、アメリカ車好き全開の動画連載を開始した。今回は、静岡にあるバーバー「ナチュラルスタイル」のオーナーである宮田さんの愛車である「1950年式シボレー3100パネルトラック」を拝見。仕事も遊びもこなす宮田さんと70年以上前のクルマとの付き合い方をリポートする。

スタイルを演出する理髪店は愛車にもこだわりがあった。

昔から好きなクラシック・アメリカンカルチャーを自身のサロンでも演出する宮田さん。現地アメリカにもたびたび足を運び、本場で体験、感じたリアルなスタイルをサロンだけでなく、演出するヘアスタイルにも注ぎ込んでいる。

そんな宮田さんが所有するのが1950年式シボレー3100パネルトラック。パネルトラックとはピックアップトラックの荷台部分が窓の無いキャビンで覆われている車両で、主に昔から商用車として使われていたモデル。アメリカでは自家用として使われることも珍しくなく、カスタムベースとしても珍しくない。

ラウンドシェイプを多用したボディに、今となってはぜいたくともいえるたくさんのメッキパーツが使われたデザインがいかにも黄金時代のアメリカを感じさせる。ヘッドライトには車外品のバイザーを取り付けて柔らかい表情を演出している

そんなクルマを自家用だけでなく、イベントなどにはこのクルマでバーバートレーラーをけん引してパフォーマンスすることもあるという、オンもオフもこのクルマを楽しんでいる方。お子さんの保育園への送迎にもこのクルマを使っているということなので、宮田さんの生活の一部になっているところにも注目。週末だけの特別なクルマではなく、日々の生活の相棒として半世紀以上前のアメリカ車と付き合っている。

自身のサロンも狙ったわけではなく、昔から好きなモノを集めていたらクラシックアメリカンなインテリアになったというのと同じように、好きなクルマを探していたら必然的にこの年代のモデルに行き着いたという。以前は1950年代のVWビートルをメインの足にしていたこともあって、旧車に対してのアレルギーはまったくなく、ちゃんと整備されているモデルであれば年式の旧さはそれほど気にならなかったという。

ただ、もともとは旧いアメリカのピックアップトラックを探していて、パネルトラックというボディスタイルの存在を知ったというのもおもしろい。パネルトラックであればリアのサイドに大きくサインペイントも可能なことから、ピックアップトラックではなく、このモデルにしたという。

ボディサイドには宮田さんの営むサロンの屋号をサインペイントで追加。プロのペインターが手描きで仕上げたレタリングはこのクルマのサイドビューを引き締めてくれる効果もある。まさに動く看板としても機能するカスタムは商用車としての正しいカスタムだといえる

ボディカラーは手に入れたときのままだけど、タイヤ、ホイールを交換したり、ルーフやヘッドライトにバイザーを取り付けたりして、派手すぎないカスタムを施すだけでなく、ボディサイドに自身のサロンのサインペイントを入れて、動く看板としても機能している。

エンジンフードの中にはオリジナルに搭載されていた直列6気筒ではなく、高年式の5700ccのV8エンジンに載せ替え済。アメリカでは旧車をパーツの手配に困らないV8エンジンに載せ替えることはポピュラーな手法で、このクルマも以前のオーナーによって載せ替えられ、エアコンなどの快適装備も追加していることで、普段使いが可能となっている。

エンジンはシボレーの350キュービックインチ(5700cc)V8に換装済。エーデルブロックのパーツでディテールアップされる。エアコンやパワステなどの快適装備も追加されているので、旧い見た目でも扱いはそれほど苦労しない。足周りにはエアサスをインストールし、車高調整も可能

広大なリアのカーゴスペースはソロキャンプに行けば車中泊も可能なのでテントいらずだという。自身の普段の生活も仕事も、さらには趣味もこれ一台。そんなアメリカ旧車ライフを自然体で送る宮田さん。リアルなアメリカンライフがそこには当たり前のように存在した。

▼ 1950年式シボレー3100パネルトラックのスタイリングはこちらの動画でチェック!

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