オンもオフも使い倒す、半世紀以上前のアメリカ旧車に注目。

編集部イチのアメリカ車好きであり、自身も数々のアメリカ旧車を乗り継いできた編集部の最古参・ラーメン小池。最近ではLightning、2nd、CLUTCH magazineの公式YouTubeチャンネル「CLUTCHMAN TV」でも“ライトニングガレージ”という、アメリカ車好き全開の動画連載を開始した。今回は、静岡にあるバーバー「ナチュラルスタイル」のオーナーである宮田さんの愛車である「1950年式シボレー3100パネルトラック」を拝見。仕事も遊びもこなす宮田さんと70年以上前のクルマとの付き合い方をリポートする。

スタイルを演出する理髪店は愛車にもこだわりがあった。

昔から好きなクラシック・アメリカンカルチャーを自身のサロンでも演出する宮田さん。現地アメリカにもたびたび足を運び、本場で体験、感じたリアルなスタイルをサロンだけでなく、演出するヘアスタイルにも注ぎ込んでいる。

そんな宮田さんが所有するのが1950年式シボレー3100パネルトラック。パネルトラックとはピックアップトラックの荷台部分が窓の無いキャビンで覆われている車両で、主に昔から商用車として使われていたモデル。アメリカでは自家用として使われることも珍しくなく、カスタムベースとしても珍しくない。

ラウンドシェイプを多用したボディに、今となってはぜいたくともいえるたくさんのメッキパーツが使われたデザインがいかにも黄金時代のアメリカを感じさせる。ヘッドライトには車外品のバイザーを取り付けて柔らかい表情を演出している

そんなクルマを自家用だけでなく、イベントなどにはこのクルマでバーバートレーラーをけん引してパフォーマンスすることもあるという、オンもオフもこのクルマを楽しんでいる方。お子さんの保育園への送迎にもこのクルマを使っているということなので、宮田さんの生活の一部になっているところにも注目。週末だけの特別なクルマではなく、日々の生活の相棒として半世紀以上前のアメリカ車と付き合っている。

自身のサロンも狙ったわけではなく、昔から好きなモノを集めていたらクラシックアメリカンなインテリアになったというのと同じように、好きなクルマを探していたら必然的にこの年代のモデルに行き着いたという。以前は1950年代のVWビートルをメインの足にしていたこともあって、旧車に対してのアレルギーはまったくなく、ちゃんと整備されているモデルであれば年式の旧さはそれほど気にならなかったという。

ただ、もともとは旧いアメリカのピックアップトラックを探していて、パネルトラックというボディスタイルの存在を知ったというのもおもしろい。パネルトラックであればリアのサイドに大きくサインペイントも可能なことから、ピックアップトラックではなく、このモデルにしたという。

ボディサイドには宮田さんの営むサロンの屋号をサインペイントで追加。プロのペインターが手描きで仕上げたレタリングはこのクルマのサイドビューを引き締めてくれる効果もある。まさに動く看板としても機能するカスタムは商用車としての正しいカスタムだといえる

ボディカラーは手に入れたときのままだけど、タイヤ、ホイールを交換したり、ルーフやヘッドライトにバイザーを取り付けたりして、派手すぎないカスタムを施すだけでなく、ボディサイドに自身のサロンのサインペイントを入れて、動く看板としても機能している。

エンジンフードの中にはオリジナルに搭載されていた直列6気筒ではなく、高年式の5700ccのV8エンジンに載せ替え済。アメリカでは旧車をパーツの手配に困らないV8エンジンに載せ替えることはポピュラーな手法で、このクルマも以前のオーナーによって載せ替えられ、エアコンなどの快適装備も追加していることで、普段使いが可能となっている。

エンジンはシボレーの350キュービックインチ(5700cc)V8に換装済。エーデルブロックのパーツでディテールアップされる。エアコンやパワステなどの快適装備も追加されているので、旧い見た目でも扱いはそれほど苦労しない。足周りにはエアサスをインストールし、車高調整も可能

広大なリアのカーゴスペースはソロキャンプに行けば車中泊も可能なのでテントいらずだという。自身の普段の生活も仕事も、さらには趣味もこれ一台。そんなアメリカ旧車ライフを自然体で送る宮田さん。リアルなアメリカンライフがそこには当たり前のように存在した。

▼ 1950年式シボレー3100パネルトラックのスタイリングはこちらの動画でチェック!

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

奈良の名セレクトショップ「アンボイ」代表がおすすめする『ファインクリーク』のレザージャケット4選

  • 2026.03.06

奈良県にある名セレクトショップ、アンボイ。今回はその代表である今西さんに登場していただいた。ファインクリークのレザーウエアを扱い、シンプルながら奥深い着こなしを提案する今西さんのセンスは、多くのレザーファンに支持され、奈良以外の関西近県からも大勢のお客がアンボイに足を運ぶ。今西さんのファッション哲学...

着回し難民は注目! トラッド派の強い味方エドウインのデニムセットアップ。

  • 2026.03.16

お金をかけずにファッションを楽しむという“チープシック”において、着回し力の高いプロダクトは必須。アメカジが大盛り上がりを見せている昨今において、デニムのセットアップには注目しておきたいところだ。そんな時、トラッド的なエッセンスが随所に感じられるエドウインのプロダクトは、我々の強い味方となる。 甘く...

ヘビーデューティど真ん中! レトロなデイパックに注目。

  • 2026.01.26

1977年に発売された『ヘビーデューティの本』という名著をご存知だろうか。当時数々の雑誌で、イラスト・ルポ(自ら現地に赴いて取材した内容をイラストを用いながら報告すること)を描いていた小林泰彦さんが手掛けた1冊で、いまだファッション好きにとってのバイブルとなっている。ヘビーデューティとは、「耐久性が...

最古のジャパンアイビーブランド「ヴァン」と伝統の“ジャパンブルー”が織りなす究極のトラディッショナル

  • 2026.03.17

明治時代から"ジャパンブルー"と称され、深い歴史を持つ日本の「青」。そして、日本のファッション黎明期に誕生した最古のジャパンアイビーブランド「ヴァン」。旧きよき伝統という点で共通する掛け合わせが、“究極のトラディショナル”という境地で交わる。 伝統でつながるヴァンと青 スタンドジップアップスウェット...

エディー・バウアー吉祥寺 1周年イベント完全レポート! 来店したアツいファンの着こなしにも注目

  • 2026.03.17

2025年12月13日(土)〜21日(日)の期間で開催されたエディー・バウアー吉祥寺店の1周年イベント「Archives Meets New」は、大盛況のうちに幕を閉じた。期間中は多くのエディー・バウアーラバーが来店。熱気に包まれた会場風景とそこで出会ったファンたちをスナップで紹介する。 過去と現在...

Pick Up おすすめ記事

ヘビーデューティど真ん中! レトロなデイパックに注目。

  • 2026.01.26

1977年に発売された『ヘビーデューティの本』という名著をご存知だろうか。当時数々の雑誌で、イラスト・ルポ(自ら現地に赴いて取材した内容をイラストを用いながら報告すること)を描いていた小林泰彦さんが手掛けた1冊で、いまだファッション好きにとってのバイブルとなっている。ヘビーデューティとは、「耐久性が...

【Tricker’s × 2nd別注】英国の伝統と歴史が宿る質実剛健なカントリーブーツをネイビーで

  • 2026.03.18

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 革靴の名門「トリッカーズ」とのコラボが実現。ストウ ネイビーカーフ 革靴の聖地として名高い英国・ノーサンプトンにて1...

着回し難民は注目! トラッド派の強い味方エドウインのデニムセットアップ。

  • 2026.03.16

お金をかけずにファッションを楽しむという“チープシック”において、着回し力の高いプロダクトは必須。アメカジが大盛り上がりを見せている昨今において、デニムのセットアップには注目しておきたいところだ。そんな時、トラッド的なエッセンスが随所に感じられるエドウインのプロダクトは、我々の強い味方となる。 甘く...

【SETTLEMIER’S×2nd別注】メイドインポートランドの王道スタジャン登場

  • 2026.02.11

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! SETTLEMIER’S×2nd AWARD JACKET  1990年の創業以来、ポートランドの工場で今もなお地元...

2000年代初頭に姿を消した「XS バゲージ」が復活! スタイルで選ぶ、3つの選択肢

  • 2026.03.18

アメリカのファクトリーブランド「XS バゲージ」。2000年代初頭に姿を消してから10年以上の時を経て、いま再び動き出す。アイコニックなモデルを含む3つのアイテムを、3つのスタイルで提案する。 もし続いていたら。その記憶を、いまの基準で。 独特な“XS”マークのアイコンを掲げ、さまざまなスタイルのカ...