1.「BulliYard」代表・ryujiro さん|着用ジーンズ:John Gluckow
アメリカの古木や建具を使い、家具や内装をオーダーメイドで製作するBulliYardのryujiroさん。経年変化や歴史、ストーリーを大事にワンオフのプロダクトを生み出しているので、作業着にも普段着にもナチュラルにエイジングが取り入れられている。デニムは仕事着としても外行きでもよく穿くとのこと。木材の仕上げでワックスやステインなどを使うことから、油汚れが付着するのは当たり前。でも、そこが個性に昇華した好サンプルだ。
2.「古着屋JAM」商品部マネージャー・三井政樹さん|着用ジーンズ:’70s Levi’s 646
昨今のトレンドとして注目を集めているベルボトム。三井さんはそのシルエットをヒッピーテイストではなく、’90sテイストのオーバーサイズのトップスと合わせるのが好きだそう。フレアカットとAラインのトップスの組み合わせがお気に入りで、そこでピンクに後染めされたUSNのスモッグパーカとスニーカーを合わせ、春らしい軽快な装いを披露してくれた。
3.建築家・政永 幹史さん|着用ジーンズ:Powrhouse 101 ’60s Vintage
’60年代のものにしては、ラインが細身でスッキリ穿けるところがお気に入りいう、ヴィンテージのPOWRHOUSE 101。建築家という職業柄、硬いイメージを持たれやすいがために、あえて打合せなどに履いていくことも多いそう。それでもストールや革靴をバランスよく取り入れることでラフになりすぎず、上品で大人な雰囲気にまとめあげている。
4.「BOHEMIANS」代表/ガーデナー・菊地 亮さん|着用ジーンズ:Dickies
ガーデナーという職業柄、デニムは毎日穿く、まさにワークパンツそのもの。穿きやすさ、動きやすさ、シルエットのカッコよさ、ボロボロにしてもいい手軽さと、全ての面でDickiesのデニムは気にいっているとのこと。現場でガンガン履いてどんどん洗う。そうしていつものように右ポケット辺りから色が抜けてきた現状が、最も好みな状態なんだそう。
5.「peon」スタッフ/モデル・小松遼大さん|着用ジーンズ:Levi’s 501
シャツをタックインしてカーディガンとバンダナでアメトラを意識。Levi’s 501はスタイルがよく見える細身な形の上に、SK8をする際も動きやすくて好みとのこと。スケートボードで擦れてできた股下のダメージが個性あるエイジング加工だ。
6.「The Sun Goes Down」オーナー・海野 飛竜さん|着用ジーンズ:Burberry Black Denim made in uk
キレイすぎず、無骨すぎないように色合いや生地感、シルエットのバランスを意識したコーディネイト。シュッとしたテーパードはフォルムも良く、全体的に薄く色落ちしたデニムは、経年変化で自然と出来上がったレアな色合い。そしてポケットの裏地には、さりげなくバーバリーチェック。定番ブランドのジーンズに比べ、触り心地が滑らかで穿き心地が良いのもポイント。
7.「WAREHOUSE TOKYO」マネージャー・浅井耕太郎さん|着用ジーンズ:Warehouse dsb 1000xx
日本を代表するヴィンテージスウェットシャツのコレクターとしても知られるのが、ウエアハウス東京店のマネージャーを務める浅井さん。1940年代後半の501XXを再現したDEAD STOCK BLUEシリーズの1000XXを着用。1年2カ月の間穿き込み中で、糊落とし1回、8カ月着用後1回の計2回のみ洗濯というのがこれまでのメンテ履歴。
8.「JUNKY SPECIAL」ウェブマネージャー・西 徹さん|着用ジーンズ:Mister Freedom Sc41336
デニムは基本的にはセットアップで着用することが多いという西さんは、ジャケット、パンツ共にミスターフリーダムの同年代のアイテムをセレクト。このデニムは砂糖黍とコットン50%ずつ使用した琉球藍混生地で、荒々しく男っぽい色落ちになるのでオススメとのこと。ジャケット、デニム共に5年程度の着用で、洗濯をし過ぎないことが色のメリハリに繋がっている。
9.「NO name!」オーナー・古俵大輔さん|着用ジーンズ:Oldman Pants
カジュアルになりがちなデニムスタイルに、ニットガウンを合わせることでラグジュアリー感を演出した古俵さん。6年ほど着用したジーンズは、ヴィンテージデニムと同様に旧い織り機で織られており、美しい経年変化の表情となった。このモデルは1860年代に米西海岸で最も旧いドライグッズカンパニーのプライベートブランド(Nonpareil)がデザインソースである。
10.「東洋エンタープライズ」広報担当・川島尚さん|着用ジーンズ:Sugar Cane 1947 Aged Model
シュガーケーンのロングセラーモデル「1947モデル」に、リアルなエイジング加工を施した1本。ライトブルーの色味は春に穿きたくなる。「久しぶりに’90年代の音楽を聴いて、オアシスのリアム・ギャラガーの着こなしを思い出し、ジーンズにM-65、そしてクラークスを履きたくなりました」とのこと。古着のオレンジライナーが着こなしの差し色にピッタリです!
11.「WAREHOUSE TOKYO」スタッフ・岡本壮平さん|着用ジーンズ:Warehouse & Co. 1001xx
戦前のGジャンタイプのレザージャケットを軽やかに着こなしたウエアハウス東京店のスタッフ、岡本さん。この日穿いているジーンズは、ウエアハウスの定番モデル、1001XX。着用期間は約1年で、リジッドから糊落とし時と着用開始1年後の計2回のみ洗濯したという。「通勤時に駅まで自転車に乗っていますが、それも少しエイジングに影響しているかな」
12.「(株)裕誠 」代表・松竹裕二さん|着用ジーンズ:Suger Cane Sc42021a
真冬でもハワイアンシャツを着るため、上からスウェットカーディガンを羽織り、程よくエイジングしたジーンズをオン。外構業を営んでいることから、どのジーンズも現場作業で穿き、汚れたら都度洗濯。「テクニックなんて何もないですね(笑)」
13.「JUNKY STYLE」ショップスタッフ・青山 元さん|着用ジーンズ:Junky Style Ware House Dd-1001xx 1947 Model
股上が深く、裾にかけて緩やかにテーパードしているシルエットが好みと話す1947年モデル。あえてサイズを大きくしたことで出てきた荒めのヒゲが自慢で、バックポケットも財布や携帯を入れていたことで、オリジナリティのある色落ちに。
14.「FULLCOUNT」プレス・萩原奨也さん|着用ジーンズ:Fullcount 1101
着用3年目となる1本は自社を代表するストレートモデル。この日は襟をカットしてワッペンでカスタムしたお気に入りの自社のデニムジャケットに足元はローファー、頭にはベレー帽を合わせた、キレイめながらパンキッシュなコーデに!
15.「BUZZ RICKSON’S」企画/生産チーム・佐々木洋佑さん|着用ジーンズ:Buzz Rickson’s ’50s Waist Overalls
バズリクソンズの定番ストレートジーンズ。自然な色落ちを目指して約5年着用し、特にヒゲの入り方が気に入っている。そんなジーンズと同様に、経年変化が楽しめるバズのジャングルクロス生地を使用したA-2をアウターにチョイス!
16.「JUNKY CLASSICS」ショップスタッフ・伊藤直生さん|着用ジーンズ:Mister Freedom 1966 Denim Californian Lot64
アメカジには外せないデニムとブーツをメインに、フィッシュテールのフライトジャケットを合わせた、経年変化を楽しめるスタイル。希少なアメリカ産ジーンズはおよそ1年半の着用。とにかく着用を繰り返し、汚れたと感じたら洗っているんだそう。
17.「古着屋 peon」オーナー・石田 ルークさん|着用ジーンズ:’90s Levi’s Silver Tab
スケーターらしい動きやすさを意識したゆったりめのシルエット。90年代バギーパンツの代表格とも言えるsilver tabは穿き心地と動きやすさが桁違いです! とのこと。色は薄ければ薄いほど好みで、ピストで付着したオイル汚れも良い味に。
18.「JUNKY CLASSICS」ショップマネージャー・岩澤和也さん|着用ジーンズ:Sugar Cane 1966
ストリートに溶け込む形でコスプレ感が出ないようスタイリング。この“66” のモチーフモデルは、ワンウォッシュして約半年穿き込み中。まだ毛羽立ちがあるため、味が出るのはこれから。仕事柄しゃがむ回数が多いので自然なヒゲが入ります。
19.「NO name!」プレス・ジュニアさん|着用ジーンズ:Dress Hippy Oldman Pants
美しく色落ちしたOLDMAN PANTSを見ると、ジュニアさんが長年愛用してきたのがよくわかる。デニム生地表面に現れたポケットスレーキや膝回りのアタリは、ヴィンテージデニム同様にオールド感満載だ。そんなエイジングジーンズに、パッチワークレザージャケットとピクチャープリントのシャツを合わせ、ラグジュアリーなテイストを落とし込んでいる。
20.「東洋エンタープライズ」スタッフ・髙島佳祐さん|着用ジーンズ:Lot. Gl42253h
ゴールドのワイドテーパードのシルエットがお気に入りと話す髙島さん。そこで春先の季節感も考え、リネン混デニムのセットアップをチョイスした。中でもリネン/コットンのデニム生地はドレープ感がでるのが特徴で、オーバーサイズの着こなしにピッタリな素材だ。またインナーに合わせたゴールドのシルクニットと同素材のネックウォーマーは、寒い日のアクセントに最適。
21.「JELADO FLAGSHIP STORE」店長・熊崎孝彦さん|着用ジーンズ:55Denim 313xx
半年間の着用ながら、抜群のエイジング表情となった313XXを愛用。55デニムの特徴であるワイドストレートのシルエットを、短めにロールアップさせて明るいソックスとジェラード×メイカーズのコラボローファーをコーデして、ヌケ感のある着こなしに。ちなみに右膝の破れは酔っ払って転んだ思い出とのことだが、それすらもいい感じのダメージに見えちゃいます!
22.「JUNKY SPECIAL」店長・鎌田純平さん|着用ジーンズ:Warehouse & Co. 1001xx
なるべく色落ちが近いものを大前提にセレクトしたというセットアップコーデ。ジャストのウエストでも程よい太さのシルエットがお気に入りというフラッグシップモデルは、実は入社時に先輩スタッフから譲り受けたもの。柔道場や公園の滑り台などで2年間穿き続けたものを引き継ぎ、そこから約4年着用。作業着としての感覚が強く、仕事中や作業中に穿きこんでいる。
23.「Little Willow」デザイナー・小柳翔平さん|着用ジーンズ:Levi’s 551
爽やかなカラーリングで揃え、タックインやサイズで統一感を演出。キャップやシューズを濃い色にすることでメリハリをつけている。裾を自分で切って、好みの丈間やスタイリッシュなシルエットにカスタム。ほつれ具合も良いダメージ感に。
24.「FORTYNINERS」斎藤寛さん|着用ジーンズ:Onepiece Of Rock 409xxx M-54
滋賀県八日市にあるセレクトショップ、フォーティナイナーズに勤める斎藤さん。現在週の半分ほどの頻度で1年半ほど愛用の1本は自社オリジナルブランドのもの。立ち仕事なのでそれほどアタリは出ていないので今後の変化も楽しみな1本
25.「HINOYA ONE」スタッフ・岩尾 篤さん|着用ジーンズ:Warehouse & Co. 1001xx
ワークベースのスタイルにレザーを合わせた王道スタイル。足元はブーツではなく、あえて軽いスニーカーにしたところがポイント。着用年数は1年半。最初の数カ月は洗わず穿き込み、その後は週1で洗い、多い時は週2のペースで洗うことも。
26.「BLACK LINE」オーナー・豊嶋悠輔さん|着用ジーンズ:Brixton
ピシッと着るのではなく、ラフでルーズなサイジング。特に何も考えずに、保管も良い意味でいい加減なところが俺の味ですとは本人の談。普段はスケートボードショップを経営しているので、ベアリングの油汚れもこれで拭いちゃってるんだとか。
27.「HINOYA PLUS MART」ショップスタッフ・鈴木良祐さん|着用ジーンズ:Burgus Plus Lot.770-12
今期も旬なM-51パーカーを合わせた春のミリタリーカジュアル。バーガスプラスを代表するLot770シリーズの加工デニムは、テーパードの無いやや細身なストレート。やり過ぎなく程良い色落ちと、ポケットのダメージ加工が自慢のポイント。
28.「Mauna Kea Galleries」副店長・本東和樹さん|着用ジーンズ:Sugar Cane 1947model
デニムの色合いが際立つように、あえて上半身は重い色に。満遍なく色が落ちているのが最大の魅力と話すだけあり、通常のエイジングデニムをとは違ったスタイルで楽しめる一本だ。人から頂いたデニムを、十年弱あえて雑に着用しているのだとか。
29.「HINOYA 本店」スタッフ・太田正喜さん|着用ジーンズ:Burgus Plus 928-xx
ジーンズの種類が多く、好きな人にはたまらないヒノヤの名物スタッフ。テーマは「デニム好きのミリタリーコーデ」。天然藍デニムの928XXは尾錠が付いたワイドなシルエットで、前・後身頃で耳の色が違うだけでなく、バックポケットの補強リベットにレザーを挟んだ代物。リジッドからスタートして約1年間着用。夏・秋・冬の3回洗いで、ひたすら穿いてエイジング。
30.「LARRY SMITH」セールス・中村一斗さん|着用ジーンズ:Atelier Float
中村さんが5年ほど愛用しているジーンズは、福岡発の実力派デニムブランドであるアトリエフロートのAF-1XXというワイドシルエットモデル。週3〜4回ほどの使用で、洗濯機で洗いを重ねた結果、しっかりと濃淡が出たエイジングに。太さを活かすために、あえて34インチを選ぶことで、その太めのシルエットを強調。ベルトはラリースミス。
(出典/「Lightning 2022年4月号 Vol.336」)
Text/T.Miura 三浦正行、A.shirasawa 白澤亜動、Y.Yoshida 吉田佳央、S.Sato 佐藤周平、M.Terano 寺野正樹 Photo/ Y.Yoshida 吉田佳央、S.Kai 甲斐俊一郎、A.Kuwayama 桑山章、K.Ihara 井原完祐、A.Mori 森亮
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