1962~’67年の短命だったACコブラを復元した、カーカム社の「コブラ289」に注目!

  • 2023.02.21  2020.11.30

’62年、キャロル・シェルビーの提案で、イギリスのAC社が製造するライトウエイトスポーツカー、ACEにフォード製のV8を搭載したハイパフォーマンスカー、コブラが誕生する。その後ACカーズの業績悪化により’67年頃には事実上生産は終了してしまう。その希少価値故に、現在でも数多くのリプロダクションが存在し製造を続けている。

▼同じくシェルビーによる英国車×フォードV8をチェック!

キャロルシェルビーが関わった、ACコブラともうひとつのV8搭載英国車。

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2023年02月21日

▼同じくシェルビーが関わった別のコブラもチェック!

FORD MUSTANG(フォード マスタング)とは? その衝撃デビューから歴代の名車を紹介!

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2023年07月24日

【2014KIRKHAM COBRA 289】当時の車両を忠実に再現したレプリカ。

289は、427モデルと比べてフロントラジエター開口部が狭く、フェンダーのフレ アも少ないのが大きな特徴。多くのリプロダクションが427をモチーフとするため、 289のリプロダクションは数少ない。

撮影車両は、数あるリプロダクションメーカーの中でもアルミボディ製造を得意とするカーカム社製のレプリカ。これをベースに、’64年式で、アメリカ人ドライバー、ケン・マイルズがドライブしたシリアルナンバーCSX2431と呼ばれる車両を忠実に再現したマニアックな個体だ。

289と427ではガソリンタンクの搭載位置が異なるため給油口の位置が異なるのも大きな特徴。289モデルはトランク前方の助手席側に給油口が備わる
撮影車両は289のボディに四輪独立懸架となる427レプリカのフレームをセットしたカスタムメイドのリプロダクションで、足まわりは427 モデルにアップデートされている

98のゼッケンはもちろん、ボディ各部のステッカー、ヘッドライトのストーンガードに至るまで細部を忠実に再現。一方でエンジンはフォードスモールブロックの中でもかなりパワフルなラウシュ社製408ci を搭載し、500馬力以上を発生するモンスターだ。

メーターの配置、ステアリングのチョイス、そしてロー ルバーの配置方法など、さまざまなディテールは全てCS X2431をお手本とし、細部に至るまで忠実に再現されて いる
シートはサイドサポートのしっかりしたフルバケットシ ートで、レース用の3点式シートベルトを備える。運転 席背面のロールバーは助手席足下にもバーが伸びる3点 式となる
CSX2431 に装着されるサイドマフラーは、427モデル とは異なるため、カスタムメイドで再現している。427 よりもシャープで上品な印象のボディラインを持つ289 モデルのファンも多い
ミラーはCSX2431 にも装着されているイギリスのRayd yot社製の砲弾型ミラー。オリジナルのCSX2431 には 備わらないが、日本の法規の問題で、センターのバック ミラーもRaydyotを使用する
トランスミッションはTREMECの6速マニュアルだが、 シフトノブのパターン表示は、オリジナルを尊重し4速 のタイプとなる。助手席側に立っているレバーはサイド ブレーキとなる
427に比べてラジエター開口部が狭い289 モデルだが、 この車両は、CSX2431 に備わるオイルクーラー用の追 加開口部をラジエターグリル下に設けている
助手席後方に備わる給油口が289 モデルの大きな特徴。 427 モデルは右リアフェンダーに備わる。給油口が異な るのはガソリンタンク搭載位置の違いなのだとか
フロントウインドーはなく、運転席前方に簡素なスクリ ーンを持つだけとなるため、車体で最も高いのは頭部を 守るロールバーとなる。実際に見ると、驚くほど全高は 低い
フロントフェンダーにはフォード製V8を搭載している ことを表すプレートが備わる周囲のステッカーはCSX24 31に備わるものを忠実に再現したものだ
変わった形状のバンパーエンドは、下側の凹みにジャッ キを引っ掛けててこの原理で持ち上げることで、ピット ストップ時に素早くジャッキアップするための車体側フ ック
エンジンはラウシュ社製の408 ci で500馬力オーバーのパワフ ルなユニット。フォードのスモ ールブロックエンジンをベース にハイパフォーマンス化される
ホイールはスピナータ イプと呼ばれるセンタ ーナットで固定する方 式を採用。サイズはフ ロント15×8J、リア 15×10J。これにGOO DYEARのEAGLEタイ ヤを履く
フェンダーのフレア具合やサイ ドマフラーなど、427とは異な る289モデルの特徴的なディテ ールをしっかりと再現している カーカム製のアルミボディは、 現在世界でもトップクラスのク オリティを誇る
ダッシュにはドライブに必要な 計器やスイッチ類が整然と並ぶ。 特筆すべきはタコメータの角度。 レブリミットギリギリで走行し ている際に最も視認性が良いよ うに、7000回転付近がトップ になるように設置している

取材車のスペックを紹介!

KIRKHAM/COBRA 289

  • サイズ:全長3900㎜×全幅1720㎜×全高1250㎜
  • 車両重量:1000㎏
  • エンジン:水冷4ストロークV型8気筒
  • 総排気量:6686㏄(408ci)
  • トランスミッション:6速マニュアル
  • ブレーキ:ディスク(フロント&リア)
  • ホイール:15×8J(フロント)、15×10J(リア)
  • タイヤ:Goodyear EAGLE 26.5×8.5-15(フロント)、26.5×10.5-15(リア)

【問い合わせ】
Shelby Japan
神奈川県横浜市都筑区早渕1-25-8
TEL045-548-3099
http://www.shelbyjapan.co.jp/

(出典/「別冊Lightning Vol.165 VINTAGE CARS」)

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