そんな旧車に乗ることは、世間的にはステータスになってきたといえる。そこで、アーバンなオフローダーを探してみる。しかも旧車で。ワゴニア、クラシックレンジもいいけど、よりスパルタンなオフローダーといえるのが、この初代ブロンコ=通称アーリーブロンコなのである。
極上のブロンコを日常の“足”に使う贅沢。
今回紹介するのは、’74年式のブロンコ・レンジャー。なんとオリジナルペイントを維持しながら、足周りから機関、内装までをフルレストアした極上な1台だ。この華奢な感じが最高にカッコいい!
フロントフードとサイドに施されたステッカーが「レンジャー」グレードの証。オーナーの山崎さんは、以前はディフェンダー90の最終モデルを愛用していたが、たまたま1年くらい前に個人売買で入手した。この1台は、『ガレージ弦巻』がオクラホマから輸入してきた1オーナー車で、前オーナーが国内1人目。「手放さずにずっと乗り続けます」と現オーナーの山崎さん。サーフィンから毎日の仕事までどこでもこれで移動するとは、なんて贅沢!
当時の姿を残す【1974 FORD BRONCO】の細かなディテールを拝見!
純正のフォードブルーが美しいオーバーホール済みのフォード社製302cu.in(約4.95L)のV8エンジンを搭載。ラジエターは大容量のアルミ製に変更している。
アーリーブロンコのダッシュボードは、ボディカラーと同色で塗られた鉄板剥き出しのスパルタンな仕様。ホーンリング付きのステアリングが雰囲気抜群だ。タコメーターを後付けし、木製のカップホルダーを取り付けた以外は、基本的に純正のままのコンディションを維持しながら乗っている。
左側だけリア周りのウィンドーに“ステッカーチューン” を。購入後、以前から貼られていたステッカーの一部を残しつつ、自分の好きなものに貼り変えた。ブロンコにこの雰囲気がよく似合う
アーリーブロンコはリアにベンチシートを装備。シートを外して荷室にするオーナーもいるが、山崎さんはシートに雰囲気のよいブランケットをあしらい、そのまま愛用するショートボードを積載する。
1974年のオリジナルペイントを維持しており、レンジャーならではのステッカーも同様。ヒビ割れて枯れた風合いが魅力的だ。BFグッドリッチのオールテレーンにボディと同色に塗装した鉄チンホイールを履き、純正のホイールキャップを装備している。
▼年式違いのガレージ弦巻でレストアされたアーリーブロンコもチェック!
(出典/「Lightning 2019年6月号 Vol.302」)
Text/T.Miura 三浦正行 Photo/N.Suzuki 鈴木規仁
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