【保存版】手巻きタバコ用ロー ラーを使ったシャグの巻き方【初心者】

パイプを使ったタバコの嗜み方と同様に、ひと手間かかるが粋な楽しみ方である手巻きタバコ。そこで、1936年創業、日本の“喫煙”文化と共に歩んできた老舗パイプメーカー「柘製作所」の三井弘司さんを講師に迎え、酒とタバコを愛する本誌モヒカン小川が、手巻きタバコの愉しみ方、味わい方を学んでいく。

シャグは寿司と一緒。巻きたてが一番美味い。

モヒカン小川(以下小川) 今日は柘製作所のオリジナルタバコ「ブラックスパイダー」の「SHAG(シャグ)」についてお話を伺おうと思うんですが……そもそもシャグって何なんですか?

柘製作所三井さん(以下三井) 確かにみなさんにとって、耳慣れない言葉かもしれませんね。シャグとは「手巻き用タバコ葉」のことです。みなさんがよく知っている、箱に入った通常のタバコを「シガレット」と呼んで区別しているんです。

小川 手巻きタバコですか! またなんともハードボイルドな感じがしますね……。

三井 (笑)。手巻きタバコと言っても、構える必要はまったくありません。「ブラックスパイダー」は7種類のフレーバーをラインナップしているんですが、吸う人のスタイルに合わせて、すべてシャグもラインナップしています。シガレットもシャグも共に嗜好品ですが、シャグの方がより嗜好性が高いんです。シガレットは、そもそも紙に巻かれてフィルターも付いた“完成品”ですが、シャグの場合、売っている時は“半製品”。「自分で巻いて完成させる」というのが、シャグの最大の魅力なんです。

小川 なるほど! 確かに男は手間がかかるものが好きですよね! 俺も仕事ではデジタル一眼レフを使いますが、休日はフィルムのマニュアルカメラで撮りたくなります。

三井 そこなんですよ、シャグの楽しさは。そして、自分の好きなように「カスタム」できるのも、シャグの人気の秘密です。

小川 カスタムですか?

三井 そうです。フィルターや紙も、自分好みのモノを選べますしね。例えば「ブラックスパイダー」のチョコレートのシャグに、メンソールフィルターを付ければ、ミントチョコが楽しめますよ。

小川 それは楽しそう! 例えばシャグをブレンドすることも可能なわけですよね?

三井 もちろん! 組み合わせを片っ端から試して、自分だけの味を探すのも、楽しいですよ。そして上級者になると「紙」にもこだわります。種類によって、味や燃焼速度も違うので、これもいろいろ試してもらいたいですね。

道具や周辺グッズの多さもシャグの魅力。フィルター、巻紙、ローラーなどの道具など、自分の好きに楽しめる。また、シャグは湿度などのコンディションによって味が大きく変わるのも特徴。保管にも気を使いたい

小川 タバコを吸う時間が、もっと楽しくなりそうですね。

三井 だからシャグは楽しいんです。手巻きタバコは寿司と一緒で、巻きたてが一番美味いんですよ。リラックスした時間に、その場で巻いて紫煙を燻らす。そんな時間を是非味わってもらいたいですね。

小川 名言いただきました!

巻紙にこだわるのもシャグの愉しみ方のひとつ。紙によって燃焼速度や厚みが異なるのだ。手前のZIGZAGのレッドはシガレットに近い厚みと燃焼速度を持つスタンダードな“フリーバーニング”タイプ
シャグを嗜むなら、遊び心ある道具を選びたい。三井さんは、レッドムーン×柘製作所のオールレザーのポーチを愛用。使い込まれ、飴色に変化した革の質感がなんとも渋い

【ローラーを使ったSHAGの巻き方】

ここでは、初心者でも簡単な「手巻きタバコ用ローラー」を使った巻き方を紹介する。

1.シャグを取り出し、揉み解す。

2.ローラーを窪ませ、フィルターと1回分のタバコ葉をセット。

この際タバコ葉を左右均等に入れこむ。

3.ローラーを手前に回す。

4.紙を糊が上に来るようにローラーとローラーの間に挟み、手前のローラーを手前側に回す。

糊部分を残し、それ以外は巻き込む。

5.ハーモニカを吹く感じで(三井さん談)糊を舐める。

6.ローラーを手前に回し巻き込んだら完成!

▼パイプでの楽しみ方はこちらの記事をチェック!

【保存版】パイプの吸い方の基本【初心者】

【保存版】パイプの吸い方の基本【初心者】

2023年02月21日

(出典/「Lightning 2019年4月号 Vol.300」)

この記事を書いた人
モヒカン小川
この記事を書いた人

モヒカン小川

革ジャンの伝道師

幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

2025年秋冬、「ジェラード」から厳選されたヴィンテージモチーフが息づく至高のコレクションが到来!!

  • 2025.12.12

2025年秋冬、ジェラードらしいネイティブアメリカン、ミリタリー、クラシックなワークウエアなど、厳選されたヴィンテージモチーフが息づく至高のコレクションが到来。Lightningがその中からおすすめアイテムを厳選して紹介する。 Salem Coat [Lot No_AG12420] 6年ぶりのリリー...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

Pick Up おすすめ記事

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...