原版元による海外印刷のため、制作等に約半年もかかる『美術の物語 ポケット版』11月17日重版出来。

株式会社河出書房新社より、エルンスト・H・ゴンブリッチ著『美術の物語 ポケット版』(2024年10月18日初版発売)の重版3刷が2025年11月17日出来。世界累計刊行部数800万部超、35カ国で翻訳! 世界一読まれている美術本のコンパクト版は美術ファン必見の一冊だ。

エルンスト・H・ゴンブリッチ著『美術の物語 ポケット版』

「歴史の流れの中に、作品の魅力をくっきりと浮かび上がらせる。」
──高階秀爾氏(美術史家/東京大学名誉教授)

「アートは君の友だちなんだよ。私にそう教えてくれたのは、この本だった。」
──原田マハ氏(作家)

1950年の初版刊行以来、70年以上読み継がれている『美術の物語』。日本を含む35か国で出版され、世界累計刊行部数は800万部を超える。そのコンパクト版として刊行された『美術の物語 ポケット版』は、2024年10月18日の発売前から様々なメディアで紹介され、全国の書店に多数の予約が寄せられた。

発売後は書店売上ランキングの上位に登場し、まもなく書店・出版社在庫ともにほぼ完売。2025年5月に2刷が重版されるもすぐに品切れとなった。

さらに、2025年6月に公開された YouTube「山田五郎 大人の教養講座」の動画「累計800万部超! 世界一読まれた美術本とは!?」(24万回再生以上)、および「山田五郎 大人の教養講座」とのコラボ動画「アートがわけがわからなくなったのには歴史がある! 世界で一番読まれている美術の本とは?」(6.4万回再生以上)が大きな反響を呼び、6月下旬に3刷重版を決定。

ただし本書は、大判版と同様に原書と同じ海外工場で印刷・製本を行うため、重版までに約半年を要する。そのため今回ようやく、「2025年11月17日頃の3刷重版出来・書店店頭着」となった。

本書は美術好きの方はもちろん、ビジネス教養書として、学び直しの一冊として、美術館鑑賞をより楽しむためのガイドとして、幅広い層に読まれ続けている。早めの入手をおすすめしたい。

『美術の物語 ポケット版』の魅力と造本の工夫

・いつでも読みやすく、どこへでも持ち出しやすい造本
表紙は鮮やかな黄色の布クロス装。本文は糸かがり綴じで丈夫な仕立てとなっている。

大判版『美術の物語』に比べ、ページ数は668ページから1,048ページへ増えたが、大きさは新書に近いサイズ、重量は約1,800gから約750gへと半分以下に軽量化された。
また本書には、エルンスト・H・ゴンブリッチの孫レオニー・ゴンブリッチによる「ポケット版への序文」を新規収録している。

・コンパクト化のための編集工夫
テキストと図版を前後で分割し、前半に501ページのテキスト、後半にカラー図版448ページを収録。

テキストには薄く強度のある紙を使用し、図版には発色の良い紙を採用している。

また、テキストと図版を行き来しやすいよう、しおり紐を2本付属。いずれも表紙クロスと同色の鮮やかな黄色である。

■著者紹介
エルンスト・H・ゴンブリッチ(Ernst H. Gombrich)

20世紀最大の美術史家。1909年ウィーン生まれ。
ロンドンのウォーバーグ研究所で所員を経て、1959〜1976年まで同研究所長兼ロンドン大学教授を務める。
ナイト爵位、メリット勲章、ゲーテ賞、ヘーゲル賞、エラスムス賞など世界各国で多数の賞を受賞。
2001年死去。著作は美術史研究の最高峰として世界的に読まれている。

■書誌情報
書名:美術の物語 ポケット版
著者:エルンスト・H・ゴンブリッチ
翻訳:天野衛、大西広、奥野皐、桐山宣雄、長谷川摂子、長谷川宏、林道郎、宮腰直人
協力:田中正之
仕様:四六変型判/上製・クロス装/1048ページ
初版発売日:2024年10月18日
定価:5,489円(本体4,990円)
ISBN:978-4-309-25746-4
出版社:河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309257464/

□好評既刊『美術の物語』
本文オールカラー、大型図版6点は観音開きで収録。
B5変型判/上製・クロス装/688ページ
2019年7月11日発売
定価:9,900円(本体9,000円)
ISBN:978-4-309-25628-3
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309256283/

この記事を書いた人
Dig-it 編集部
この記事を書いた人

Dig-it 編集部

ライフスタイル提案メディア

「Dig-it(ディグ・イット)」は、アナタが何かにのめり込むキッカケとなる読み物を提供するWEBメディアです。ファッション、クルマ、バイク、アウトドア、グルメ、ステーショナリー、ビューティなど、さまざまな分野のプロフェッショナルが執筆しており、アナタのよき趣味の先輩となってくれることでしょう。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

生きたレザーの表情を活かす。これまでになかった唯一無二の革ジャン、「ストラム」の流儀。

  • 2025.10.30

生きたレザーの質感にフォーカスし、“バーニングダイ”をはじめとする唯一無二のレザースタイルを提案するストラム。我流を貫き、その意思を思うがままにかき鳴らすことで、オリジナリティを磨き上げる孤高のレザーブランドだ。デザイナー桑原和生がレザーで表現するストラムのモノ作りの哲学、彼が革ジャンを通して描き出...

進化したSchottの定番、冬のレザースタイルはこれで決まり!

  • 2025.10.30

アメリカンライダースの象徴であるSchottが、原点回帰とも言える姿勢で“本気”を見せた。伝統のディテールに、現代的な技術と素材を融合。武骨でありながらも軽快、クラシカルでありながらも新しい。進化したSchottの定番が、冬のレザースタイルを再定義する。 668US SPECIAL HORSEHID...

渋谷、銀座に続き、ブーツの聖地「スタンプタウン」が東北初の仙台にオープン!

  • 2025.10.30

時代を超えて銘品として愛されてきた堅牢なアメリカンワークブーツが一堂に会するブーツ専門店、スタンプタウンが宮城県仙台市に2025年9月20日オープン! 東北初となる仙台店は北のワークブーツ好きたちにとって待望の出店となった。 珠玉の銘品たちがココに揃う。 ブーツファンが待ち焦がれた東北エリア初となる...

革ジャン職人が手掛ける、経年変化するレザーハット気にならない?

  • 2025.10.31

気鋭のレザーブランド「KLOOTCH」のレザーハットラインとしてスタートした「Brunel & Co.」独学のレザージャケット作りで磨いた革の感覚を、“帽子”という舞台で表現する──。自らの手仕事で理想の革を探求する職人が辿り着いた、新たなレザークラフトの到達点。 革ジャン職人の手が導く、生...

「BILTBUCK」の2025年は新素材によって既存モデルを再解釈した革ジャンに注目だ!

  • 2025.11.03

伝統と革新を往来しながら、レザーの魅力を追求するビルトバック。2025年のコレクションは、オリジナルレシピで仕立てた渾身の新素材によって既存モデルを再解釈。質感と経年変化、レザーの本質的な美学を磨き上げ、洒脱な大人たち〈Hep Cats & High Rollers〉へ贈る、進化であり深化の...

Pick Up おすすめ記事

渋谷、銀座に続き、ブーツの聖地「スタンプタウン」が東北初の仙台にオープン!

  • 2025.10.30

時代を超えて銘品として愛されてきた堅牢なアメリカンワークブーツが一堂に会するブーツ専門店、スタンプタウンが宮城県仙台市に2025年9月20日オープン! 東北初となる仙台店は北のワークブーツ好きたちにとって待望の出店となった。 珠玉の銘品たちがココに揃う。 ブーツファンが待ち焦がれた東北エリア初となる...

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

進化したSchottの定番、冬のレザースタイルはこれで決まり!

  • 2025.10.30

アメリカンライダースの象徴であるSchottが、原点回帰とも言える姿勢で“本気”を見せた。伝統のディテールに、現代的な技術と素材を融合。武骨でありながらも軽快、クラシカルでありながらも新しい。進化したSchottの定番が、冬のレザースタイルを再定義する。 668US SPECIAL HORSEHID...

革ジャンの新機軸がここに。アメリカンでありながら細身でスタイリッシュな「FountainHead Leather」

  • 2025.10.31

群雄割拠の革ジャン業界において、カルト的な人気を誇り、独自のスタイルを貫くファウンテンヘッドレザー。アメリカンヘリテージをベースとしながらも、細身でスタイリッシュ、現代的な佇まいを見せる彼らのレザージャケットは、どこのカテゴリーにも属さない、まさに“唯我独尊”の存在感を放っている。 XI|シンプルな...

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...