赤い馬が手掛けたスパルタン仕様 !? Unkown FIAT NUOVA 500 FERRARI specification

世界的に名車として知られるクラシックカーの数々。スポーティなクルマやラグジュアリーなクルマ、さらには1990年代のネオクラシックなど、さまざまなスタイルの希少があるが、今回紹介するのは知る人ぞ知る激レア車。早速見ていこう。

FERRARIがFIAT傘下時代に生んだ幻の一台。

なんとも言えないおどけたような可愛らしい顔。1957年から1975年まで18年間にもわたり作り続けられたFIATの「NOUVA500」。一般的にはイタリア語で「500」を表す「チンクェチェント」、または単に「FIAT500」と呼ぶこともあるが、本来の正式名称は「NOUVA500」。

当時、コンパクトで機動性が高いことからイタリア本国で高い人気を誇り、現在でも世界に愛好家が多いことでも知られる。しかし今回紹介するモデルは、いつもの愛らしい「FIAT500」とはやや様子が異なる。

フロントやサイドに付けられた跳ね馬のエンブレムが、このクルマをキリッとさせる。2016年にFERRARIはFIATから独立するがそれまで長い間、FIATの子会社だったことはこのクルマの存在意義を少しは理解できるだろう。

しかし、それが単なるエンブレムをつけただけのような軽カスタムではなく細かなパーツまでFERRARI製。本気度の高いスパルタンなチューニングは只者ではない。世界的に見ても超希少な個体であることは認めざるを得ないだろう。

Unkown FIAT NUOVA 500 FERRARI specification

一般発売されたモデルではなくカスタムオーダーであろう世界的にも希少なモデル。FERRARI特有の燃えるような真っ赤なボディカラーをはじめ、足回りなど各パーツもほとんどFERRARIのマークが入れられた趣向を凝らしたデザインがこの個体の特徴。実際にこのクルマでレースをしていたかは定かではないが、かつてF-1ファンを熱く沸かせたスパルタン仕様が男心をくすぐる。

サイドミラー下のボディには「FERRARI」を象徴する跳ね馬のエンブレムが堂々と鎮座する。

リアエンジン、リア駆動の一般的にRRと呼ばれる駆動方式。479cc、15psの空冷直列2気筒OHVエンジンが縦型に収納される。

ボンネットには給油口が設けられ、レーシーなスタイルに仕上がっている。

ハンドル、メーターにも「FERRARI」のエンブレムが覗くコックピット内。バケットシートが2席のみの車内は、無駄なデザインが、一切排除されている。

【DATA】
VINTAGE SHONAN
Tel.045-300-3750
http://www.vintage-shonan.co.jp

(出典/「CLUTCH2023年11月号 Vol.93」)

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