ヴィンテージ愛の詰まったワッペンの作り手、「NORTH NO NAME」デザイナー・堀川さん。

ヴィンテージ愛の詰まったワッペンの作り手、「NORTH NO NAME」デザイナー・堀川さん。

ヴィンテージのフェルトレターやチェーン刺繍に魅了され、その風合いを当時と同じ手法で現代に甦らせるNORTH NO NAME。そのオーナー兼デザイナーで、自らの手でプロダクツを具現化する堀川氏は、生粋のヴィンテージラバーとして知られている。旧いモノでしか味わうことができない魅力的な佇まいは、現代とは異なる素材や工程で作られているというだけでなく、エイジングによる風合いの変化も大きく影響する。それらを熟知しているからこそ、堀川氏が手掛けたプロダクツは、世界的に注目されているのだ。中でも希少性の高さから珍重されているのが、フェルトを使ったワッペンのコレクションである。今年も最新コレクションのリリースが待ち遠しい。

愛車1964年式Fordファルコンワゴンから始まる毎日。

NORTH NO NAMEオーナーの堀川氏の毎日は、自身のショップ兼アトリエであるSNOW PLANTへ愛車の1964年式Fordファルコンワゴンで向かうことから始まる。

経年によってオリジナルペイントは艶を失い、場所によっては剥がれて錆びているが、それがヴィンテージならではの味わい。とても魅力的なディテールとなる。

独特な鼓動、オイルやガソリンの匂い、排気音……。それらが朝から感性を揺さぶってくる。

2023年の最新ワッペンコレクションのリリースが待ち遠しい……。

自分の好きなものに囲まれたアトリエから、ヴィンテージさながらのNORTH NONAMEのワッペンは生まれる。

歴史を感じさせるエイジングしたヴィンテージに囲まれた空間だからこそ感性が研ぎ澄まされ、アイデアがどんどん生まれてくる。ここでデザイン画を描き、フェルトの切り出しから縫製、刺繍まで行うのだ。

NORTH NO NAMEの旗艦店が、浅草にあるSNOW PLANT。NORTH NO NAMEのワッペンやウエアだけでなく、アメリカに行って買い付けたヴィンテージ古着や雑貨などを取り扱う。アトリエはこのショップの2Fだ。

今年の最新ワッペンの一部のサンプルをお見せする。ヴィンテージと同様の手法で堀川氏が1点ずつハンドメイドしている。

新品なのにヴィンテージさながらの風合いなのは、エイジング加工も自身で施しているから。サイズやデザインによって価格は異なる。@¥5,280_~¥10,780_

【DATA】
SNOW PLANT
Tel.03-5849-4310

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2023年8月号 Vol.92」)