ファッション上級者が教えてくれる、今買えるアメトラ“ウラ”の名品たち。【第4回】

まだまだ巷の認知度は低いけどいいモノ、皆にその良さを知ってほしいモノ。きっと未来の超名品になりうるそれらを、「裏名品」と呼びたい。これは、編集部自ら駆け回り、アメトラに造詣が深いファッション上級者たちから聞いた裏名品の報告書だ。

麻布テーラーのニットタイ。麻布テーラー/篠塚剛さん

オーダースーツを中心に、クラシックなドレススタイルを提案する〈麻布テーラー〉のプレス、篠塚さんのイチ押しはニットタイ。シルク100%のイタリア製ながらアンダー1万円というプライスも破格!

「レジメンタルタイのような一般的なタイと比べても、ニットタイは程よい抜け感があり、ジャケットスタイルを気崩すには持ってこい。色を入れることでVゾーンに“遊び”を加えるのにも最適である。生地も肉厚で耐久性も高く、カラバリも豊富。

スタッフの中でも人気のあるアイテムのひとつです」 6050円(麻布テーラープレスルーム TEL03-6273-1840)

写真上/このニットタイはなんと10色も展開! こんなんなんぼあってもいいですからね〜 写真下/「麻布テーラー 新宿east店」も視察。タイだけでなく、ずらりと並んだシャツも欲しくなる!

USアーミーのM-51ウールトラウザーズ。八木通商/大畑広志さん

ミリタリーに対して異常に造詣の深い大畑さんが、「いま買うなら」と激推しするヴィンテージがこれ。「[M-51]って言うと、みんなカーゴパンツを思い浮かべるでしょ? でもどれも高騰してますし、狙い目は同じ[M-51]でもウールトラウザーズのほうなんです。まだ1万円台で買えるし。

1年以上前に神奈川県の元住吉にある「グロワー」という行きつけの古着店で購入しました。ウールのドレスパンツなんですけど、センタークリースも入ってて、超美麗なシルエットです」1万2650円(グロワー TEL044-948-4977)

写真上/バックポケットはこんな感じ。ブレザーと合わせるイメージで購入したそう。写真中/サイズはレギュラースモール。写真下/「ずっとトレランやってて、これも裏名品だよ」と教えてくれた〈ブルックス〉の[ディバイド3]

ジャミーソンズのシェットランドセーター。セプティズ/玉木朗さん

「僕らの世代は、『メンズクラブ』からアイビーとは何かを学んだけれど、セーターはシェットランドのクルーネックに限る! みたいな英才教育を受けたもんだから、ずっとそのまま来ちゃったね」。三軒茶屋の名店「セプティズ」を営む玉木さん。

旧い雑誌をめくりながら話してくれた。「僕はエルボーパッチ付きが好きなんだよね。それも英才教育によって生まれた価値観だと思うんです。でも、付いていたって何の役に立っているか、分からないけど。それでも付いてると嬉しいんだよ」2万6950円(セプティズ TEL03-5481-8651)

写真上/「まさしくこの写真だよ」とエルボーパッチ付きセーターを着た雑誌を見せてくれた。写真下/「アイビーなセーターはエルボーパッチ付きなら100点、その教育は抜けないね(笑)」

鎌倉シャツのバティックプリントシャツ。鎌倉シャツ/庄子晃功さん

リアルなアイビーカルチャーをふんだんに詰め込んだという〈鎌倉シャツ〉の「ヴィンテージ アイビー コレクション」。庄子さんオススメは細かなバティック柄が施された1枚。「1950〜60年代のリアルなアイビーリーガーたちが着ていたであろうシャツをイメージして作ったんです。シルエットや3つボタンなど、当時のディテールはもちろんなのですが、1番のこだわりはその作り方なんです。

シャツってセンチで測って作ると思うのですが、当時、アメリカはインチで測っているはずなんです。センチよりも、大雑把な計測にはなると思うのですが、それこそ当時のシャツの良さを生むポイントなんじゃないかと、シャツに関わる計測をすべてインチにしているんです。

実際、こうやって説明をしないと伝わらないところなのかも知れませんが、そこまでこだわってるからこそ、見えてくる良さがあると思うんですよね」。1万780円(鎌倉シャツ TEL03-5449-7647)

写真上/サイズ感、色使いなどスタイリングは流石です! 写真中/シャツの捲り方が格好良すぎたので撮らせてもらいました、僕も真似していいですか? 写真下/大学を卒業した時に作ったというカレッジリング。アイビーカルチャーが大好きな気持ちが伝わってきますね。

ビームス プラス テーラーラインのブレザー。ビームス プラス丸の内/鈴木太二さん

〈ビームス プラス〉と言えば、コーデュラナイロンを使用したブレザーが定番として広く知られているが、実は[テーラーライン]なる裏定番が存在する。

「丸の内店がオープンした2007年から17年間続いているラインで、60年代前半にアメリカに存在した定番的なスポーツコートの形をベースにしています。製作をお願いしているのは、神戸のテーラー「ジジ」。「ジジ」さんのパターンは絶妙で、包み込むようなシルエットが自慢。ナチュラルショルダーにフックベント、そして60年代特有のボタン感覚の広さなど、定番仕様はしっかり踏襲しつつ、ラペルはナローに仕上げています。

生地は、イタリアの老舗テキスタイルメーカー「ラニフィシオ・カンポーレ」のカシミア混のフランネルで、軽いし着心地も抜群。とまあ、かなり語りどころの多い裏名品なんです。丸の内店では9月16日まで、カスタムオーダー会を行います。ぜひお越しください!」8万8000円(ビームス プラス 丸の内 TEL03-5220-3151)

写真上/装飾を排したフラットな金ボタンが上品。写真中/フックベントなしにはアメトラブレザーは名乗れない!? 写真下/このブレザーに合わせたいパンツは? という質問で挙がった〈ケネスフィールド〉の[グルカ3]。こちらも2012年から取り扱ってる定番なんだって。

(出典/「2nd 2024年11月号 Vol.208」)

この記事を書いた人
2nd 編集部
この記事を書いた人

2nd 編集部

休日服を楽しむためのマガジン

もっと休日服を楽しみたい! そんなコンセプトをもとに身近でリアルなオトナのファッションを提案しています。トラッド、アイビー、アメカジ、ミリタリー、古着にアウトドア、カジュアルスタイルの楽しみ方をウンチクたっぷりにお届けします。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

デニム界の異端児・ラングラー、製造期間は約1年のみの“幻の名作”がついに復刻

  • 2025.12.27

ロデオ・ベンをデザイナーに迎えてカジュアルウエアに参入したという歴史やカウボーイカルチャーとの結びつきなど、独自の発展を遂げてきたラングラー。膨大なアーカイブの中から、王道から希少な隠れ名作まで全6型が復刻を果たした。 幻の名作が華麗なる復刻を遂げた。 アメリカ三大デニムブランドのなかでも特異な歴史...

「ORGUEIL」が提案する、凛冬を彩る大人のガーメンツ。

  • 2025.12.26

凛とした寒さが日に日に増し、コーディネートが重くなりがちな季節。クラシックなデザインと丁寧な作り込みのORGUEILのクロージングが、いつものスタイルを格上げしてくれる。さりげなく上質で存在感のある一着が、冬の日々を彩ってくれるはずだ。 Aniline Steer Oil A-1 Jacket 19...

憧れの平屋が実現できる! かつてスクリーン越しに憧れたアメリカンハウスで暮らす

  • 2025.12.31

かつてスクリーン越しに憧れた、夢が詰まったアメリカンハウス。到底叶わないと思っていたその景色が、実は日本でも実現できるそうなんです。新婚ホヤホヤの編集部員、パピー高野とジョージが、アメリカンスタイルを得意とする、埼玉県を中心に海外スタイルのお家を手掛ける注文住宅・輸入住宅の専門店「古川工務店」の住宅...

オリジナル建材で古民家をスタイリッシュにリニューアル! ビフォーアフターを大公開!!

  • 2025.12.28

2025 年の夏の時点では床だけが施工されただけの古民家を再び訪れると、当時とはまったく違う姿になっていた。カントリーベースはこの家にどんな魔法をかけたのか? 何でもない空き家が宝物なる材料と技術 [caption id="attachment_887933" align="alignnone" w...

日本屈指のインディアンジュエリーブランドが放つ、美しき馬蹄のシルバージュエリー。

  • 2025.12.24

日本屈指のインディアンジュエリーブランド・ファーストアローズがこの冬新たにリリースした「馬蹄」を象った「ホースシュー」シリーズ。奇しくも2026年は午(うま)年。ファッション面だけでなく、来年こそは飛躍を願う人にとって最高の開運アイテムとなるはずだ。 新作「ホースシュー」シリーズを一挙紹介! 1. ...

Pick Up おすすめ記事

日本屈指のインディアンジュエリーブランドが放つ、美しき馬蹄のシルバージュエリー。

  • 2025.12.24

日本屈指のインディアンジュエリーブランド・ファーストアローズがこの冬新たにリリースした「馬蹄」を象った「ホースシュー」シリーズ。奇しくも2026年は午(うま)年。ファッション面だけでなく、来年こそは飛躍を願う人にとって最高の開運アイテムとなるはずだ。 新作「ホースシュー」シリーズを一挙紹介! 1. ...

憧れの平屋が実現できる! かつてスクリーン越しに憧れたアメリカンハウスで暮らす

  • 2025.12.31

かつてスクリーン越しに憧れた、夢が詰まったアメリカンハウス。到底叶わないと思っていたその景色が、実は日本でも実現できるそうなんです。新婚ホヤホヤの編集部員、パピー高野とジョージが、アメリカンスタイルを得意とする、埼玉県を中心に海外スタイルのお家を手掛ける注文住宅・輸入住宅の専門店「古川工務店」の住宅...

デニム界の異端児・ラングラー、製造期間は約1年のみの“幻の名作”がついに復刻

  • 2025.12.27

ロデオ・ベンをデザイナーに迎えてカジュアルウエアに参入したという歴史やカウボーイカルチャーとの結びつきなど、独自の発展を遂げてきたラングラー。膨大なアーカイブの中から、王道から希少な隠れ名作まで全6型が復刻を果たした。 幻の名作が華麗なる復刻を遂げた。 アメリカ三大デニムブランドのなかでも特異な歴史...

「ORGUEIL」が提案する、凛冬を彩る大人のガーメンツ。

  • 2025.12.26

凛とした寒さが日に日に増し、コーディネートが重くなりがちな季節。クラシックなデザインと丁寧な作り込みのORGUEILのクロージングが、いつものスタイルを格上げしてくれる。さりげなく上質で存在感のある一着が、冬の日々を彩ってくれるはずだ。 Aniline Steer Oil A-1 Jacket 19...

上質な馬革をシンプルに愉しむ。石炭(COAL)を運ぶために使われていたコールバッグという選択肢

  • 2025.12.27

きめ細かく美しい銀面を持つことで知られる馬革。軽くて強靭、上品な質感、そして使うほどに味わい深い経年変化で、多くのレザーファンたちを魅了し続けてきた。そんな馬革をシンプルに愉しませてくれるのがINCEPTIONのコールバッグだ。 ヴィンテージをベースに、実用性を加味し再構築。 19世紀末から20世紀...