妄想を飛び越え人気の噺家がカジュアルアップ
演芸専門誌『東京かわら版』で、「ゴールデンベア」が連載している『師匠お似合いですよ』。毎回ひとりの噺家を取り上げ、「もしゴールデンベアを着てもらうなら……」と妄想する、ユーモラスな内容で人気を博しているが、昨年からは妄想だけでは留まらず、実際に落語会を開催。今をトキメク噺家さんをお呼びして、幕間のトークショーでは「ゴールデンベア」の服を着ていただくのが、この催しの目玉である。
第2弾である今回は、そのスタイリングを光栄にも2nd編集部が担当。しっかり、セカンドらしくアメカジ風に味付けさせてもらった。去る3月8日。会場の日本橋公会堂は満員御礼。百戦錬磨の噺家さんが会場をドカンと笑いの渦で大いに盛り上げるなか、いつもの着物姿とは違ったカジュアルファッションで高座にあがる師匠方に客席も大歓声。普段から、噺のなかであらゆる役柄を演じるだけあって、服の着こなしも流石。ここでは、そのスタイリングを本誌編集長のコメントとともにお楽しみいただけると、これ幸い。
1.柳家喬太郎
ロマンスグレーがダンディな柳家喬太郎師匠。ワントーンで揃えたお着物の写真が印象的でしたので、ゴールデンベアのカジュアルスタイルでそれを表現してみました。凹凸感があるドライタッチのリップル素材を使ったカーディガンは、これからの時期にとても重宝します。インナーにはヒッコリーストライプのベストを覗かせて、休日のくだけた印象に。ベストは気になる「ぽっこりお腹」を目立たなくさせる効果もアリですよ!
2.立川こしら
年齢以上にお若く見えるこしら師匠には、是非とも「柄on柄」の上級テクニックに挑戦いただきたい。春らしい爽やかなブルーストライプとマドラスチェックの組み合わせは、アメリカ東海岸のエリートたちが好むリゾートスタイルです。ちなみに、「柄on柄」を難なく合わせるポイントは、柄の大きさをしっかり分けること。細かいストライプと大柄のチェックはとても相性がよく、清涼感と洒落感が相乗的に増して見えます。
3.三遊亭萬橘
萬橘師匠はファッションにあまり明るくなく、普段から着慣れた着物姿が多いと伺いました。そんな師匠には、汎用性の高いネイビージャケットを主役にした大人の休日スタイルを提案します。着こなしはあくまでカジュアルに少し遊びを加えるのが宜しいかと。レイヤードには清涼感のあるリネンシャツ、首元から覗くTシャツは今季ゴールデンベアがイチ押しするネオンカラーです。
4.林家つる子
紅一点、笑顔が素敵で快活な印象の林家つる子さん。プライベートでもトラディショナルなお召し物を好まれるようで、清涼感のあるストライプのワンピースもよくお似合いでした。夏は一枚で着ても十分素敵だと思いますが、まだ肌寒い日の多い、この時期は透かし編みが上品なニットベストが女性らしさをグッと引き立たせます。
【問い合わせ】
コスギお客様相談室
TEL0120-298-454
https://goldenbearstore.jp/
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「2nd 2024年6月号 Vol.205」)
Photo/Norihito Suzuki, Naomi Muto Styling & Text/Kazuki Ueda Hair&Make/Takeharu Kobayashi