かつてのプレッピーの感性を継承する者たち。ふたりの欠かせないプレッピーなものとは?

プレッピーの体現者たちは本場アメリカから日本まで世界規模で存在している(ごく少数ではあるが)。彼らの愛用品やルールを通して、プレッピーのスタイルやマインドをすこしずつ紐解いていく。お気に入りブランドやヴィンテージもミックスした店「ファイン&ダンディ」を共同経営する、マット・フォックスとエンリケ・クレーム3世のふたりのプレッピーとは。

▼プレッピーってそもそもなんだ?

プレッピースタイルとは? 誕生から現在に至るまでその歴史を振り返ろう。

プレッピースタイルとは? 誕生から現在に至るまでその歴史を振り返ろう。

2025年07月09日

かつてのプレッピーの感性を継承する者たち。

左)「ファイン&ダンディ」オーナー/マット・フォックス、右)「ファイン&ダンディ」オーナー/エンリケ・クレームⅢ世|2008年、ネクタイやタイバーなどの紳士小物を米国で生産するファイン&ダンディを設立したのがマット・フォックス(写真左)とエンリケ・クレーム3世(写真右)のふたり。2012年、お気に入りブランドやヴィンテージもミックスした店を開いた。 左/「私の毎日のユニフォームは、ボタンダウンシャツ、ボウタイ、ブレザー、ポケットスクエア、そしてジーンズ。〝ハイ&ロー〟な装いになりますね。あまり深刻に考えすぎないのが大事です」 右/「ラグビーシャツが好きです。その下にリネンのシャツを差しています。ラルフローレンのヴィンテージです。パンツもヴィンテージ。1988年の春、私の家族はフィリピンからカナダに移住しました。カナダに着いた時は凍えそうでした。すぐに古着店で防寒着を探し、それ以来、私はヴィンテージに夢中になっています」

ファイン&ダンディを展開するふたりは、現代を代表するウェルドレッサーだ。彼らもやはり、プレッピーな感性を持ち合わせていた。マットが言う。

「プレッピースタイルといえば、チノパンにファンシャツ(色や柄を切り替えたクレイジーパターンのシャツ)を思い浮かべますね」

そのファンシャツのクレイジーな気分は、特にエンリケが現代において楽しんでいる。

「私はカラーブロックアイテムの大ファン。今日は、ヴィンテージのコーデュロイパンツでクレイジーな気分を取り入れました」

そして、小物の効かせ方こそ、彼らの真骨頂と言えよう。マットは、ドレス基調の達人だ。

「クラシックな要素を取り入れつつ、現代的な文脈で着こなす。例えば、ボウタイやポケットスクエアを取り入れながら、ボトムスにデニム素材を合わせてみたり。私は自分のスタイルを〝ニュースクールダンディ〟と呼んでいますが、この感性はプレッピーが体現していたものでもありますね」

エンリケは、よりカジュアルに攻めた装いに小物を効かせる。

「私は、プレッピーたちに見られた〝ちょっとしたいたずら心や反抗心〟を受け継いでいたい。例えば、襟のレイヤードでいたずらしたなら、ネッカチーフに引き締め役として働いてもらいます」

「 ファイン&ダンディ」オーナー・マットさん&エンリケさんの欠かせないプレッピーなもの。

1.Vintageのテリークロスシャツ

ヨットクルージングの際などに着られるテリークロス(タオル地)シャツ。毎年、夏にはケープコッドの海辺を訪ねるという。このプリントを着るだけで、心はもう現地に飛ぶ。(エンリケ)

2.ファイン&ダンディ

寒い時期には重めのものを、暖かい時期には軽めのものを。スカーフは、いつも服装のアクセントになる。防寒にも日除けにもなり、粋で実用的だ。(マット)

3.ファイン&ダンディ

「自分の感性で選んだボウタイは、人生を祝う祭りのような存在。ほぼ毎日、私は祝祭を迎えているのです。気分が高揚し、ちょっと生意気な気持ちにもなれますね」(マット)

4.ファイン&ダンディ

「小物を効かすこと=手持ちの服を簡単・安価にして最大限に活かすこと。ブレザーにポケットがあるならポケットスクエアを入れなさいと私はいつも言っています」(マット)

5.Vintageのカラーブロックパンツ

カラーブロックアイテムのビッグファンだと言い、いくらあっても足りないと明かす。こちらのパンツはドレスアップもでき、カジュアルにも着こなせる。だから超絶、お気に入り。(エンリケ)

6.VintageのプリントTシャツ

「私は25年以上も前からヴィンテージTシャツを集めていますが、まだまだ新たな発見があって心が躍ります。こちらは80年代前半のアンチ・プレッピー・ムーブメントのものです」(エンリケ)

「 ファイン&ダンディ」オーナー・マットさん&エンリケさんのプレッピースタイルのルール。

1.ルール遵守もルール超越も楽しんでみる。

パターンミックスの一般的なルールはコントラスト。大きな柄と小さな柄、水玉と縞模様といったように。しかし、マットの最大のルールは「ルールを破ることも恐れないこと」

2.大胆な柄使いでスタイルを軟着陸させる。

無地の革靴に柄の靴下、あるいは柄の靴に繊細な印象の靴下。いずれにしても足下に大胆な柄を取り入れるのがマットのプレップ流儀。この日は、最大級に攻めた合わせを披露。

3.襟オン襟に小物を足して自分らしさ爆発。

シャツにシャツを重ねることに実用性はないが、見た目が好き。さらには、ネッカチーフやネックレスなど、首元に何かを着けるのが大好き。そうすると、雰囲気が盛り上がる。

4.柄や色のミックスは比率と自信で成す。

ひとつのスタイルのなかで柄や色をミックス。proportions(比率)への配慮、そして何よりも自分自身に対する信頼があれば、どんなミックスも成功できるとエンリケは言う。

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 2023年8月号 Vol.197」

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