ジャパンメイドに惚れた男の愛用品。「Pt.アルフレッド」店主・本江浩二さんの5アイテムを紹介。

純粋に「いいモノ」を求めていたら、ワードローブがメイドインジャパンで溢れていた。そんな声も多い、日本製に惹かれた男たちの愛用品とは。老舗セレクトショップ「Pt.アルフレッド」店主の本江浩二さんは、自身の言う実用品衣料として長く愛用している5アイテムを紹介してくれた。

「Pt.アルフレッド」店主・本江浩二さん|来年30周年を迎える恵比寿の老舗セレクトショップ、Pt.アルフレッドの店主。オリジナルブランドも根強い人気を誇り、親子2世代ファンも多い。「30周年に向けて様々な企画を進行しています」

国産モノはとにかく丈夫な「実用品衣料」である。

ジャケットやシャツなど日常で愛用している身近なアイテムは、自身のブランドを中心に、ほぼジャパンメイドひと筋という本江さん。

「作り手の顔が見えることが重要だと思っていて、昔から工場に足を運んで職人さんとコミュニケーションを取ることを心掛けてきました。そのおかげで自分のこだわりも伝わるし、逆に職人さんの技術を、しっかりとアイテムに反映させることができます。簡単に言うと、効率が悪い作業を、いかに効率よくやってもらうかってことなんですけど()。でも、それを40年近く追求しています」

そのため、Pt.アルフレッドのアイテムは、細部までこだわった丈夫な逸品が多い。老舗ブランドだけに、最近は親のお気に入りの一着を、子どもが受け継いだなんて話もチラホラ。

「結果として長く使えるんですよ。それが僕が普段から言っている、実用品衣料って言葉に繋がっていくのかな」

1.Pt.アルフレッドのジャケット

オリジナル生地のウエポンデニムで仕上げた定番アイテム。目が詰まっているため色落ちしにくく、風合いだけが増していく。「この生地でジャケットを仕立てられるのは、国産の老舗の工場だけ。日本人の体型に合わせているので、 なで肩でも美しく着用できます」

2.Pt.アルフレッドのB.D.シャツ

着心地を追求して辿り着いた80番手の糸を使用。「洗いざらしで着ても、違和感がない生地感で、シワの出方まで計算しました。個人的にはちょっと立体的になった襟のロールもこだわり。1番上のボタンを外しても綺麗に見えるシルエットを追求しました」

3.ブルーブックス コー×Pt.アルフレッドのセーラーハット

京都の職人がハンドメイドで作っているハット。上品なブラックウォッチのコットン生地が魅力。「人間の頭の形に合わせて作っているため、あえてシルエットが均等になっていないランダムなカタチがポイント。真上から見ると、それがよくわかると思います」

4.Pt.アルフレッドのチノパン

ブランドのアイコン的なアイテムで、30年以上のロングセールスを誇る。現在は豊富なシルエットが揃うなか、こちらは最初期モデル。「ウエストの裏地を、 手仕事で補強しているからタフ。これは10年くらい愛用しているけど、まだまだ破れる気配もないです」

5.アーツアンドクラフツのワンストラップキャリーオール

日本の鉄道広告作業員が使っていたバッグをモチーフにしたワンストラップ仕様。ベジタブルタンニンのキャンバス生地は、独自の風合いが楽しめる。「小物を細かく収納できるから、いろいろ入れても偏りにくい。なによりも、この染色は国産でしかできないはず」

(出典/「2nd 20235月号 Vol.194」)