鮮やかなデザインと精緻な設計が光る台湾ブランドの万年筆

  • 2024.03.06

芸術品のように美しい軸を作るのが台湾のペンブランド、ペンラックス。ただ美しいだけでなく、精緻な設計を施しているのも特長だ。デザインと機能の両方で高い技術を誇るブランドの魅力に迫ってみよう。

ペンラックスが兼ね備える美しさと品質の高さ

ペンラックスは2015年に立ち上がった台湾のブランド。創業者のケヴィン・スー氏は学生時代にダニトリオという米国ブランドの漆ペンに魅了され、ペンの世界に足を踏み入れた。1999年にはODM(委託企業のブランドのペンを、設計から生産まですべて行うこと)の会社を設立。それから16年後、ODMの経験を生かし、自社のペンラックスを誕生させた。

ブランドを特徴付けるのは色彩鮮やかな軸。アクリルを中心として、一点一点模様の異なるマーブル柄の万年筆など、あでやかな筆記具を製作している。そして万年筆のほとんどの部品は自社工場で製作。指定の工場を通じて輸入するペン先などの部品にも、調整を施すことで、ブランド独自の味を付けている。「品質がすべて。コストを気にして品質に妥協することはありません」とケヴィン氏。

「手の込んだすばらしい製品を、適正な価格で提供し続ければ、ユーザーも真摯な思いを掬い上げて、我々のペンを使い続けてくれると信じています」

豊富に揃う字幅とペン先

シリーズやモデルごとにラインアップは異なるが、右のフレックスや左のスタブ1.1、金やスチールなど、多様な字幅やペン先を揃えている。ペン先はドイツのヨヴォ製で、独自の調整も施している。

乾燥防止のインナーキャップ搭載

インナーキャップはペン先の乾燥を防ぐための機構。ペン先を挿入して回転させると、キャップ内部を気密状態にして水分の漏れを防ぐことができる。

独自のアルミ製吸入機構

アルミを素材とした、ペンラックス独自の回転式吸入機構を搭載。インクの吸入量は約1.5mlと、多量の吸引ができる。アルミなので軽量な設計だ。

ペンラックスの多様なコレクションからメインの3シリーズを紹介!

DELGADO SERIES(デルガド シリーズ)

「DELGADO」は西語で「細い」の意味。ペンラックスのその他のシリーズよりも細めの設計(胴軸約13mm)となっているシリーズだ。アクリル軸だけでなく、「ブラック」のようにエボナイト軸もある。新作の「ファイアーフライ」は首軸が真鍮の低重心設計だ。

共通スペック:収納時約142mm・本体約131mm・胴軸径約13mm・重量約27g・吸入式

ベタ:18金ペン先F,M・税込81,400円/14金ペン先フレックス・税込78,100円/スチールペン先F,M,スタブ1.1・税込26,400円
エウプロエア:18金ペン先F,M・税込81,400円/14金ペン先フレックス・税込78,100円/スチールペン先F,M,スタブ1.1・税込26,400 円
モス:14金ペン先フレックス・税込78,100円/スチールペン先F,M・税込26,400円
ブラックエボナイト:スチールペン先F,M・税込35,200円
ファイアーフライ:スチールペン先F,M・税込28,600円

MASTERPIECE GRANDE SERIE(マスターピース グランデ シリーズ)

収納時約150mm と、万年筆では大型サイズのシリーズ。ボディの素材はアクリルにすることで、軽量化も実現している。クラシカなマーブル柄デザインも独特だ。

共通スペック:収納時約150mm・本体約134mm・胴軸径約17mm・重量約32g・吸入式

ブラウン:14金ペン先フレックス・税込88,000円/スチールペン先F,M,B・税込30,800円
スカイブルー:スチールペン先F,M,スタブ1.1・税込28,600円
ムーンナイト:スチールペン先F,M,スタブ1.1・税込28,600円
霧がかかったような、深い色味のマーブル模様。それぞれ個体差があるので一点一点見比べて選びたい。

elite SERIES(エリート シリーズ)

ペンラックスの新たなシリーズ。キャップリングをこれまでよりも細くしている。縦の柄目が特徴の本体は、26 層にも及ぶ薄いアクリル板を重ね、高圧窯で圧縮して製作。模様が独特なだけでなく、圧縮により強度も高まっている。今後も更なるなカラー展開を予定。

共通スペック:収納時約153mm・本体約135mm・胴軸径約15mm・重量約43g・吸入式・スチールペン先F,M・税込42,900 円

エンペラー
クイーン
首軸には真鍮を採用。低重心設計にすることで、自重でも書きやすい。手の負担を軽減する、優しい設計だ。

長原幸夫氏による特別モデルが登場

「ニブ・シェイパー」として活動する長原氏が調整した特別モデルが、2024年6月以降に登場する。Bの字幅をイタリック字幅に研ぎ出した。その後も長原氏とコラボした4種類のペン先を展開予定。要注目!

デルガド シリーズ グラディウス青の洞窟

グラディウス青の洞窟:18金ペン先イタリック・税込165000円
長原氏によるイタリックは、一般的なイタリックとは違い、インクフローを抑制することで、漢字などの文字も書きやすくしている。
「PENLUX×NAGAHARA」の刻印が入った鮮やかなブルーの胴軸。アクリルを何層にも重ねて作る素材は、製作だけで数カ月を要する。

【問い合わせ】
ペンラックス(プリコ)
TEL 06-6443-0039

(出典/「『趣味の文具箱』2024年4月号 Vol.69」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部