一度住んだら、離れられなくなる小ぶりな家だからこその快適空間。|Point Loma, San Diego,CA
フォトグラファーである母親から12歳の時にポラロイドカメラをプレゼントされたブリジッド。高校生になり自ら35㎜のフィルムカメラを手に入れ、暗室でフィルムを現像しプリントすることに夢中になっていったという。母親とは親子というより友達同士のような関係。共に時間を過ごすことにより感性が磨かれ、将来は自身もフォトグラファーになると決め、そして大学卒業後にその夢を叶えた。
生まれも育ちもNYマンハッタンのど真ん中というブリジッドは、勉学のために西海岸に移住。ところが彼女もやはり南カリフォルニアの魅力に取り憑かれ、ここから離れられなくなった一人だ。ビーチライフを愛してやまない彼女が選んだ街は、メキシコに隣接した街サンディエゴの中でも、たっぷりの太陽が降り注ぎ、潮風漂うポイントローマ。この町は、サンディエゴの中でも丘陵地に面した人気のエリアだ。不動産関係の知り合いから、なかなか空きが出ないこの地域に物件が出たと聞き、入居を即決したという。どの方向に歩いてもビーチに突き当たる海に囲まれた立地での暮らしに、今では大満足しているという。
歴史あるサンディエゴの町には築100年以上のヒストリックハウスがズラリと並ぶが、その中においては1940年に建てられたこの家はかなり新しいといっていいだろう。彼女にとって理想のロケーションに建つこの可愛らしい平屋は、小ぶりでシンプル。玄関を開けると白を基調としたリビングが広がり、大きな窓から入ってくる陽の光が暖かく迎え入れる。センスのよい小物が置かれたキッチンの先には明るいダイニングがあり、さらにバックヤードを挟んだ向こう側は1960年代に増築されたガレージに突き当たる。
ギターやスケート、サーフィンなど多彩な趣味を持つブリジッドとアダムのガレージは、遊びのギアで溢れている。引っ越して来た時には、大量の持ち物をどう収納しようかと試行錯誤したのだそうだが、カーペンターであるアダムが何でも作れてしまうので、今となっては、彼らの大切な遊び道具は、すべてがスッキリとオーガナイズされている。
ここに住み始めてから数年が経つが、日々過ごす平穏な暮らしが詰まったこの快適な家からは、他のロケーションに引っ越す事など全く考えられないそうだ。
Nookは気持ちのよい光が差し込むコーナーに。パティオにもファニチャーを置き、小さい家ながら、リラックスできる場所がたくさんある。
波のよい日には、自宅からボードを抱えてサーフィンに。南カリフォルニアらしい、素敵な環境だ。
(出典/「Lightning 2025年3月号 Vol.371」)
Special Thanks to Brigid Lally www.brigidlallyphotography.com Text/Y.Makino 槙野雄介 Photos/D.Nakamura 中村大介
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