grakokuou × bizarre green ソイルスティック第2弾「継政・改」が完成。

その奇妙で愛らしいフォルムやインテリアとしても存在感があることから、塊根植物の愛好家は急増中。そんな塊根植物の魅力にずいぶん前から傾倒し、自身のセレクトショップを立ち上げたときに趣味が高じて塊根植物も販売し始めてしまったというオーナーが、すでに塊根植物の「沼」にハマッてしまった人や、初心者で塊根植物を育ててみたいと思っている人にもやさしくお届け!

今回は塊根植物を育てる際のツールである「ソイルスティック」を紹介する。

植物愛好家であれば耳にすることも多い、ソイルスティックというツール。

ソイルスティックとは、植物の植え替えなどで使用する「根かき棒」の別名です。

近年の植物ブームにより、様々なソイルスティックを目にするようになりましたが、群馬県の榛東村のアトリエ「GRA王国」を拠点に活動する金属彫刻家、茂木康一氏が手掛けるgrakokuouのソイルスティックは「創始者のソイルスティック」と言われるパイオニア的な存在です。

今回は、先日完成したばかりのgrakokuouとbizarre greenのコラボレーションモデル第2弾をご紹介します。

金属彫刻家が鍛造で作り出すソイルスティック。

茂木氏の手掛けるgrakokuouのソイルスティックにはステンレスの無垢棒が用いられます。鉄よりも錆びにくいステンレスを用いて、削り出しや鋳造よりも強度に優れる「鍛造」で制作されています。

鍛造という言葉だけでは、わかり難いかもしれませんが、テレビや映画などで、刀鍛冶が刀を作る映像を思い浮かべていただくと、イメージしやすいかもしれません。

火で熱を加え、真っ赤になった金属をハンマーで叩き、密度を高めながら形にしていく技法。ステンレスは鉄の3倍ほどのスピードで熱が逃げてしまい、すぐに硬化しやすいため、鍛造での製作は時間との戦いでもあります。

ちなみに、上の画像のソイルスティックは既に完売していますが、grakokuouとbizarre greenの最初のコラボレーションモデルになります。

コラボレーションモデル第2弾「継政・改」。

そして今回、コラボレーションモデルの第2弾として制作した「継政・改(つぐまさ・かい)」。ファーストモデルのディテールを継承しつつ、日本刀の様なブレードを取り入れたデザインが特徴です。

grakokuouのソイルスティックには、茂木康一氏の祖父である刀匠の名が付けられた「継政」と呼ばれる日本刀のような作品が存在します。

上の画像は茂木さんの祖父である高橋定市氏が昭和17年に刀銘「継政」を受けた際の「證」になります。「證」とは証の旧字です。

今回のコラボレーションは、その「継政」の系譜といえるモデルであるため、茂木氏の了承も得て「継政・改」と命名しています。2万900円

ヘッド部分に刻まれるネーム。

ナイフのようなヘッド部分にはgrakokuouの名が刻まれ、反対の面にはbizarre greenの名が刻まれています。これは、前回のコラボレーションから継続している仕様になります。

見た目はまるで日本刀。

「継政・改」の最大の特徴である日本刀の様なブレード部分。鍛造で鍛えられた後に、研磨し生み出される美しい刃。

見た目は鋭い刃のようですが、本当の刃物になる前の段階で研磨を止めているため刃物としての機能はありません。

この美しいブレードは、やや深めの鉢に植物を植える際に、鉢と用土の隙間に入りやすい形状と長さになっています。

※刃物としての機能はありませんが、先端は鋭利なため、扱いにはご注意ください。

実用できる金属の作品。

このソイルスティック1本を完成させるまでに、硬いステンレスの無垢棒を熱し、2000回以上叩き続けるといいます。

単なる商品や道具ではなく、金属彫刻家 茂木氏の魂が込められた「実用できる金属の作品」というのがこのソイルスティックにふさわしい表現かもしれません。

また、茂木氏は20年以上前から稀少な塊根植物や多肉植物の種子を輸入し、試行錯誤を繰り返しながら独自の栽培管理法を確立している有名な植物愛好家でもあります。

【金属彫刻家 茂木康一 氏 プロフィール】

ソイルスティック創始者であり、ルーブル、ニューヨーク、カールスルーエ、ソウル、東京都美術館など国内外で活動する金属彫刻家。

独創的な作風は高い評価を受け、施設、公設モニュメントやインテリア、エクステリアも制作している。

【DATA】
BIZARRE GREEN
長野県長野市篠ノ井布施高田879-1
TEL026-247-8160
営業時間:11時~20時 火曜定休
https://www.bizarre-green.com

この記事を書いた人
傳田達朗
この記事を書いた人

傳田達朗

塊根植物案内人

セレクトショップ 「BIZARRE GREEN」オーナー。約20年勤務したアパレルメーカーで商品企画やプレスを担当。2019年に独立し、地元である長野市にアパレルをメインに趣味の延長で植物も扱うセレクトショップBIZARRE GREEN(ビザールグリーン)をオープン。植物以外の趣味はヴィンテージ雑貨の収集など。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

金子ノブアキが着る【REDKAP × FREAK’S STORE】

  • 2026.10.21

長い歴史を持つワークウエアブランド〈レッドキャップ〉と〈フリークス ストア〉のコラボアイテムを金子ノブアキが今の感覚で着こなす。年齢を重ねたからこそ楽しめる服のこと、ブランドが持つ哲学のこと、そしてこれから大切にしていきたいこと。45歳を迎えた金子さんに、ファッションと生き方について話を聞いた。 タ...

19世紀から英国紳士に愛され続ける世界最高峰のハンドメイド傘

  • 2026.10.19

年間を通じて降水頻度が高い英国において傘は必需品。ひいては英国紳士を象徴するプロダクトのひとつだ。その中でも、旧くから英国王室や上流階級の紳士たちに愛されてきたFOX UMBRELLAS(フォックス アンブレラズ)は最上級の存在である。 手作業から生まれる圧倒的な造形美 真のトラッド好きは服だけでな...

気鋭のアイウエアブランド「CUBITTS」が描く、クラシックとモダンの共鳴

  • 2026.10.19

18世紀から20世紀にかけて眼鏡産業の世界的な中心地であったものの戦後、衰退の一途を辿ったロンドン。この地で2013年に創業した「キュービッツ」は当時を彷彿とさせるクラシックスタイルをモダンに昇華させた独自の世界観を築く気鋭のブランドだ。 伝統と現代とを繋ぐアイウエアの研究所 「キュービッツ」は伝統...

メイド・イン・ノーサンプトンを貫く英国靴の筆頭「Crockett & Jones」のモノづくり

  • 2026.10.21

革靴の聖地であるノーサンプトンにて1879年に初声をあげた〈クロケット&ジョーンズ〉。英国靴を語る上で欠かすことのできない同ブランドのモノづくりの現場に足を運んだ。 一足の革靴に宿る147年の歴史と誇り 革靴産業の一大拠点として名を馳せる英国・ノーサンプトン。中世から靴職人が集まり、17世紀には軍用...

Pick Up おすすめ記事

HISTORY OF B.V.D. 着心地を追求した150年

  • 2026.10.20

1876年、ニューヨークで誕生したB.V.D.。風を通すゆったりとした肌着から、水着、街や休日を彩るシャツまで。その歩みを貫くのは、日々を心地よく過ごすための工夫だ。時代ごとの広告や製品を手がかりに、着心地を追求してきた150年をたどる。 HISTORY OF B.V.D. 1876年 ニューヨーク...

世界最高峰のニットメーカー「JOHN SMEDLEY」が編むもの。

  • 2026.10.20

イングランド中部、リーミルズの自社工場で240年以上前からニットウエアを作り続ける〈ジョン スメドレー〉。1784年に創業した同ブランドが編んできた歴史と伝統が息づく場所で彼らが編むものとは。 240年の伝統と魂が息づくファクトリー 英国のトラッドブランドとして群を抜く歴史を持つのが〈ジョン スメド...

金子ノブアキが着る【REDKAP × FREAK’S STORE】

  • 2026.10.21

長い歴史を持つワークウエアブランド〈レッドキャップ〉と〈フリークス ストア〉のコラボアイテムを金子ノブアキが今の感覚で着こなす。年齢を重ねたからこそ楽しめる服のこと、ブランドが持つ哲学のこと、そしてこれから大切にしていきたいこと。45歳を迎えた金子さんに、ファッションと生き方について話を聞いた。 タ...

東洋エンタープライズが手がける「ゴールド」。高品質な素材選びに一切の妥協なし。

  • 2026.10.20

1965年に創業した日本屈指の老舗メーカー東洋エンタープライズ社が手がける〈ゴールド〉。同社が得意とするヴィンテージへの膨大な知見と技術力の高さを活かしつつも上質にモダナイズしたものづくりに定評がある。着用時のシルエットはもちろん、高品質な素材選びに一切の妥協をしないこと。それこそがシンプルな服に深...

19世紀から英国紳士に愛され続ける世界最高峰のハンドメイド傘

  • 2026.10.19

年間を通じて降水頻度が高い英国において傘は必需品。ひいては英国紳士を象徴するプロダクトのひとつだ。その中でも、旧くから英国王室や上流階級の紳士たちに愛されてきたFOX UMBRELLAS(フォックス アンブレラズ)は最上級の存在である。 手作業から生まれる圧倒的な造形美 真のトラッド好きは服だけでな...