大のアメリカ好きが乗る、英国車。|1957 TRIUMPH T110

トライアンフが本格的に北米進出を果たしたのが1951 年。1949 年にサンダーバードが米国でヒットしたのもその理由のひとつ。そんなヒット作の後継として1954 年に発売されたのがT110 だ。

英国車に王道アメカジでゆるりと乗る。

「マスターラインオートモービル」代表・倉上智さん|1973年生まれ。群馬県出身。10代よりアメリカンクロージングに熱中し、服にバイト代をつぎ込む日々を送る。整備工場でメカニックとして腕を磨き、2000年に独立を果たした

群馬県で自動車整備工場を手掛ける倉上さんは、大のアメリカ好き。10代からアメカジに夢中になり、そのワードローブの中には、当時買ったものが立派なヴィンテージになってしまったものも。そんなアメリカ好きであればハーレーを好みそうだが、あえてトライアンフを選んだのはなぜ?

当時、世界最大のモーターサイクルマーケットであった北米で、大ヒットを記録した6Tサンダーバードの後継モデルとして1954年に発売。オリジナルの外装をキープしつつ、ルーカス製から三菱製のマグネトーに交換するなどアップデートも行っている

「自分の中でトライアンフは英国車でありながらも、10代の頃から憧れた旧きよきアメリカの象徴のひとつなんです。完全に大好きなスティーブ・マックイーンの影響ですね。トライアンフはサンダーバードのヒットを皮切りに、’50〜’60年代のアメリカのモーターサイクルシーンに旋風を巻き起こしました。’59年には当時のフラッグシップモデルであり、トライアンフ史上、もっとも成功したモデルと称されるT120ボンネビルをリリースして、最高速の記録を更新しました。

だからサンダーバードか、ボンネビルに乗りたいなと思っていたところに、このT110のオファーがあったんです。このワンテンタイガーはサンダーバードの後継モデルですし、ボンネビルのエンジンのベースとなった4ストロークパラレルツインエンジンを搭載しているのでちょうどいいなと。前オーナーがフルレストアした個体だったので、コンディションも抜群だったんです。決して速くはないですが、ドコドコとした鼓動感のある走りが気に入っています」

英国車だとロッカーズ的なイメージをしてしまうが、実はラフなアメカジにも似合う。倉上さんはそれを体現していた。

この日はハワイアンシャツに、色落ちしたインディゴデニムというラフなスタイルで登場した倉上さん。トルクがあって、突き上げられるようなエンジンの振動が心地よい
ヘルメットはショウエイのD-3。’70年代のオリジナルペイントだ
倉上さんが代表を務めるマスターライン・オートモービルは国産から外車まで幅広く手掛ける整備工場で、その腕前はお墨付き。技術や知識はもちろんのこと、トレンドをしっかりと理解した販売車両も注目

1957 TRIUMPH T110のディテールを拝見!

650ccの4ストロークパラレルツインエンジンを搭載。人気の高いエンジンとトランスミッションが別体となった仕様。

メーターは純正のスミス製。

【DATA】
マスターライン・オートモービル
群馬県伊勢崎市境伊与久1684-13
TEL0270-76-2420
営業/9:00~ 17:00

(出典/「Lightning2022年8月号 Vol.340」)

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