【お手本にしたい家作り】プロの技! ファミリーで暮らす、ヴィンテージの椅子が主役の空間作り。

プライベートな部屋くらい好きなものに囲まれて暮らしたい。とは思うものの、家族の意向を無視して自宅を勝手に作り込むわけにもいかない……。そんなオトコの夢を実現してしまった、天滿さんの自宅にお邪魔させていただく。

異なる年代、デザインもバランスよく。

「ショップのウィンドーや店舗運営などを担当するようになって、様々な地方のアンティークショップへ行くことが増え、知識とともに所有欲が膨らんでいきました」

神奈川県・横浜市に家族4人で居住するようになって約4年。この場への入居を決めた時が、天滿さんのヴィンテージチェアへの想いが爆発するには好機だった。

ベイクルーズVMDセクションマネージャーとしてショップのウィンドーディスプレイを担当する天滿裕介さん。アンティークショップへ足を運ぶことが多くなり、魅力にハマってしまったと話す

部屋のイメージは、もちろんヴィンテージチェア中心。これまで数々のショップ内装を手掛けてきた彼にとって、空間をコーディネイトするのはお手の物。職業柄、都内だけでなく、全国各地のアンティークショップへ足を運ぶことも多い。

味のあるレザーソファを中心に作られた年代、製造国、素材、デザイン、メーカーの異なるチェアたちが一堂に介すも、ヴィンテージチェアの空間としてまとまりを見せるリビング

もちろん、ショップ運営のためだが、いろんな家具を目にすることで養われたヴィンテージファニチャーの知識も相当なものになっていた。

「もともとファッションと同じようにヴィンテージファニチャーにも興味がありました。ただ触れる機会がなかっただけ。日常的に触れる機会が増えると、欲しくなってしまいますよね。家族4人に対して、この椅子の量は多いですが、これでも減った方です。空間的にはベストな数ではあるんですが、欲しい椅子はまだありますね」

奥様の趣味であるドライフラワーが室内を飾る

天滿さんの強みは豊富な知識だけでなく、ヴィンテージチェアの扱い方を熟知していること。コンディション次第では、臆することなく分解して再塗装したり研磨するほど、まさに玄人の仕業である。

それほど、どハマりしてしまったヴィンテージチェアの道。自分の趣味を家族に理解してもらい、それを共有するのは難しいことだが、ヴィンテージチェアを主役に作り込んだ空間は、奥様の趣味であるドライフラワーとの相性もよく、家族円満にお互いの趣味を楽しむことができているそうだ。

陽当たりの良い広めのテラスには専用棚いっぱいに観葉植物が並べられる
また部屋にはアクセント に手作りのドライフラワーが至る所にレイアウトされ る。ヴィンテージチェアとの相性も抜群だ
これからドライフラワーへと変身する前の植物も室内を彩る

絶妙なバランスで配される、主役の椅子を拝見!

リビングに直結するもうひとつの部屋にもヴィンテージテーブルを中心にドイツのロワック製スツールやフランスのビエネーゼ社が手掛けたインダストリアルなチェアが置かれる。

この部屋は、奥様が友人たちとともにドライフラワーのワークショップやランチ会の場として利用しているのだとか。

こちらは、リビングに置かれたまた、ブラジリアンローズウッドの木目が美しいバタフライスツール。こちらも奥様のお気に入りのひとつ。

こちらのリビングに置かれるひと際、小さな椅子は、子供用として購入したもの。コートジボワールの先住民族であるセヌフォ族が1本の木から、削り出して作ったという珍しい1脚。

白壁を利用したデスクとチェアのセットには、奥さまの趣味であるドライフラワーがバランスよく飾られる。ア
ルミ製の椅子はフレンチモダンを代表するチューリップチェア。

子供部屋に置かれる2脚はイギリスの老舗家具メーカー、アーコール社のものをチョイス。ヴィンテージをうまく取り入れているせいか、シックにまとまっている。

◆

夫婦それぞれの趣味やこだわりが見事にフィットした好例とも言える天満さんのご自宅。重くなりがちなヴィンテージ家具も白い壁と奥様のドライフラワー、そして窓からの光で絶妙なバランスを生んでいる。真似したいがセンスが問われるプロのコーディネイトはさすがのひと言だ。

「家づくり」の実例をもっと見る

(出典/「Lightning 2018年9月号 Vol.293」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

日本の技で蘇る、旧きよきアメリカンベーシック。100年前の起毛機を使った「DISCUS」のスウェット

  • 2026.09.18

「ディスカス アスレチック」の「MADE IN JAPAN」プロジェクト。和歌山で受け継がれる約100年前の起毛機とそれを支える職人の技。そのこだわりから生み出されるスウェットの魅力を追った。 スウェットの裏側に宿る百年起毛 1973年、アメリカで誕生した「ディスカスアスレチック」。その歴史を日本の...

究極のクラシックを背負う。英国発バッグブランド「Billingham」のカメラバッグ『System-1』

  • 2026.09.24

英国生まれのバッグブランド「ビリンガム」。そして同ブランドを代表するモデル[システム-1]。"用の美"を極めたその実用性とルックスは昔も今も、服好きの心を捉えて離さない。 “機能美”を極めたクラシックバッグの筆頭 創業は1973年。写真を撮るのが大好きだったという創業者のために妻がカメラバッグを手作...

全16色! 10年以上のロングセラーを誇る「HEATH」の名作ネルシャツが超人気なワケ

  • 2026.09.30

秋冬のアメカジ服の定番、ネルシャツ。横浜のセレクトショップHEATHが手がけるオリジナルブランドBLUE PORTのネルシャツが10年以上のロングセラーを誇るとのことで、その人気の秘密に迫る。 【理由①】優れたコストパフォーマンス ディテールやシルエットにもこだわった高いクオリティに対して、なんと税...

無垢の金属、輝く伝統。純金や純プラチナを使った「市松」の究極の逸品

  • 2026.09.25

純金や純プラチナなど、純度100%の軟らかい金属をアクセサリーにするためには非常に高い技術が必要だ。それを可能にするのが「市松」。約30年にわたって培った“叩く”技術が可能にする唯一無二のリングの輝きに迫る。 熟練の技なくしては完成しない究極の逸品 原材料高騰の影響もあって、希少性が高まっている純金...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

Pick Up おすすめ記事

今季ワードローブに加えたいアイテムを厳選紹介! 「EIGHT-G」で秋支度。

  • 2026.10.04

秋の装いが楽しくなる季節。ミリタリーやワークといったアメリカ由来の実用服をベースに、素材やディテールへこだわりを詰め込んだエイトジーの新作から今季のワードローブに加えたいアイテムをピックアップ。 (右)ジャケット110,000円(TMJ2615)、シャツ23,100円(8LS-81)、ジーンズ24,...

無垢の金属、輝く伝統。純金や純プラチナを使った「市松」の究極の逸品

  • 2026.09.25

純金や純プラチナなど、純度100%の軟らかい金属をアクセサリーにするためには非常に高い技術が必要だ。それを可能にするのが「市松」。約30年にわたって培った“叩く”技術が可能にする唯一無二のリングの輝きに迫る。 熟練の技なくしては完成しない究極の逸品 原材料高騰の影響もあって、希少性が高まっている純金...

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

名作[ハリケーントップ]誕生から40周年! 「CHUMS」の「ハローウェア」が再登場

  • 2026.09.23

「チャムス」の名作[ハリケーントップ]の誕生から40年を迎える今年、「ハローウェア」が再登場する。そのコレクションを紹介する前に、まずはブランドが歩んできた歴史を紐解いていこう。これまでの歩みを知れば、「ハローウェア」をもっと楽しめるはずだ。 ハロー、懐かしくて新しいチャムス サングラスを川に落とさ...

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...