元祖卵型ボディ!機能とデザインを両立した隠れ名車ダッジグランドキャラバンで遊ぶ!

1996年から登場した3代目キャラバンの最終モデル「2000 DODGE GRAND CARAVAN(ダッジグランドキャラバン)」。「グランド」はロングモデルであることを意味しており、全長は5072㎜で全幅は1951㎜と、通常モデルよりも300㎜程度長く設定されている。卵型シルエットボディの元祖でもあるこのクルマをサバゲの“武器庫”に使っているスタイリスト・中島さんに、その魅力を教えてもらった。

サバゲを制するための走る“武器庫”グランドキャラバン。

スタイリスト、編集、ライター、フォトグラファー、アパレスプレス、デザイナー、自衛官などで構成されるメディアレンジャーズ。中島さんは設立時からの初期メンバー

本誌でもおなじみ革ジャン評論家兼ミリタリー通のモヒカン小川も在籍するサバゲチーム「メディアレンジャーズ」のメンバーであるスタイリスト中島さんの愛車は2000年式のダッジのグランドキャラバン。本来の意味での「ミニバン」すなわち、フルサイズバンよりも小さいバンのパイオニア的な存在として知られる名車だ。

2000 DODGE GRAND CARAVAN

1997年公開の映画「ジャッカル」において、ブルース・ウィリス扮する殺し屋のジャッカルが好んでこのクルマを使用していた光景が記憶に残っている方も多いはずだ。そんなグランドキャラバンついて、中島さんはこう語る。

「もともとはスタイリストという仕事柄、SUVよりも積載量が多くて両サイドスライドドア、そして低床という条件でこのクルマにたどり着いた僕ですが、今となっては趣味であるサバゲにおいてもこのスペックが大活躍してくれるので、20年前にこいつを買った自分を褒めてあげたいですね(笑)。

ショートからロングまで全レンジに対応するよう用意されるライフル。お気に入りはCQB(近接戦闘)で真価を発揮する超ショートバレルのODカラーのARなのだとか。これ以外にもSALIENT ARMS仕様のM&P9などハンドガンも複数サバゲの際は積み込んでいる

僕の場合、状況に合わせて装備を組みかえられるように、サバゲに行く際は常に数種類のガン・装備を持って行くので、大量の荷物をクルマの中で整理できるスペースが確保されていることは重要なんです。趣味にも仕事にもこ
のクルマがハマり過ぎていて、乗り換えたいクルマが中々見つからないのが悩みですね(笑)」

中島さんお気に入りのポイントはココ!

タクティカルシーンにおけるミリタリー、LEに次ぐ第3勢力として民間軍事・警備会社が台頭したことにより、再度評価が高まるアメリカンミニバン。そんな旬なグランドキャラバンを仕事からサバゲと楽しむ中島さんのお気に入りポイントとこだわりとは?

まず第一に車格に対して意外と小回りが効くところと、現在においても旧さを感じさせない曲線美が際立つボディデザインがお気に入りなんだそう。

手前のバッグはミステリーランチ製のライフルケース。同ブランドのラインナップの中でも意外とその存在が知られていないプロダクツ

また、グランドキャラバンの機能面での最大の利点はシートレイアウトを自在に変えられ、それによりラゲッジスペースの広さの調整が用意にできるところにある。同車格のミドルサイズのアメリカンSUVと比較するとその差は歴然だ。

リアハッチははね上げ式なので雨の日も安心だ。

リアハッチをクローゼットのように使うこともできる。中島さんの装備は基本的にアウトドアギアブランドのタクティカルラインのみで構成されており、アークテリクスLEAFのソフトシェルジャケットとキャップ、そしてミス
テリーランチのバックパックが標準装備だ。

ちなみにサバゲにおいても人気の高い民間軍事・警備会社のオペレータースタイルは、軍・法執行機関のオペレーターと明確な差別化をはかるために迷彩のファブリックを使用しないことが多い。ということでクルマに合わせてこのスタイルである。

遊びでも、仕事でも大活躍のダッジグランドキャラバン。20年乗っても飽きさせない、デザインと機能性。SUVとはまた違った魅力があるようだ。

(出典/「Lightning 2018年8月号 Vol.292」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

上野・アメ横の老舗、中田商店のオリジナル革ジャン「モーガン・メンフィスベル」の凄み。

  • 2025.12.04

ミリタリーの老舗、中田商店が手掛けるオリジナルブランド、「MORGAN MEMPHIS BELLE(モーガン・メンフィスベル)」。その新作の情報が届いたぞ。定番のアメリカ軍のフライトジャケットから、ユーロミリタリーまで、レザーラバー垂涎のモデルをラインナップしているのだ。今回は、そんな新作を見ていこ...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

Pick Up おすすめ記事

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...