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除雪ドローンは、雪国の救世主になるか?【エバーブルーテクノロジーズ】

過疎化、高齢化が進む昨今、雪国の除雪はますます大変になっている。そんな除雪作業について、救いになるかもしれないのが、エバーブルーテクノロジーズの『除雪ドローン SRD-F11RC』だ。この、今雪国で大きな注目を浴びている除雪ドローンのクラウドファンディングをご紹介したい。

『除雪ドローン SRD-F11RC』クラウドファンディング
https://greenfunding.jp/lab/projects/8638

青い空、青い海を守るという夢のために

昔からのブロガー仲間のエンジニアに、野間恒毅さんという人がいる。彼が作ったスタートアップがエバーブルーテクノロジーズだ。

エバーブルーテクノロジーズ
https://www.everblue.tech/

エバーブルーテクノロジーズのコア技術は、ドローン技術というか、自動操縦技術だ。

そもそものアイデアは、『自動操縦帆船』にあった。帆船は、地球の表面に吹く風と、海流の流れだけで海を渡る。これを、自動操縦で潮と風を読んで航行できるようにしたらどうだろうか? 地球の海のどこへでも、ほぼコストゼロで移動できるようになる。

小さい船なら影響は少ないだろうが、大型のタンカーや、コンテナ船がこの技術を利用したらどうだろう。時間がかかってもいい荷物だったら、燃料代ゼロで地球上のどの港にも届けることができる。素晴らしい発想だ。

自動化帆船は、エネルギーイノベーションの夢を見る【エバーブルーテクノロジーズ】

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2025年10月17日

しかし、スタートアップが急にタンカーやコンテナ船を作ることはできない。そこで、野間さんが作ったのが、水上ドローンだ。スマホで目的地を指定するだけで、自動的にその場所に向かう水上ドローンには一定のニーズがある。

自動運転は、まず水上から! エバーブルーテクノロジーズの水上ドローンのテストを取材

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2025年10月17日

しかし、それよりも直近に大きなニーズがあったのが、除雪ドローンだった。

もはや、雪国の除雪は限界にきている

昨今の高齢化と、人手不足で雪国の除雪は深刻な問題になりつつある。

もちろん、屋根の雪下ろしをしないといけないとか、道の除雪をしなければいけないとか、そういう問題もあるが、広大な駐車場や、広場、飛行機の滑走路などの除雪も必要だ。

これを自動操縦ドローンに任せてしまおうというのが野間さんのアイデアだ。

『雪国の雪はもっと深い』というのが我々の一般的なイメージだが、ドローンなら自動操縦で一晩中動かしておけばいい。しんしんと降る雪を数センチ積もるごとに除雪すれば、雪のない状態が保てる。

すでに、雪国のニュースメディアには取り上げられており、その紹介YouTube動画は約60万回も再生されているという。

現在クラファンに出ているモデルは無線操縦のラジコンモデルだが、2025年度リリース予定のアップグレードキットを組み込めば、専用大型液晶画面付きコントローラで、除雪エリアを指定すれば、設定通りに自動的に除雪できるようになる。

不整地を自在に走る強力な陸上ドローン

駆動は4輪独立のモーターで、各250W、合計1000Wの出力を持つとのこと。4輪独立なので、その場で転回できるゼロターンにも対応。

さらに、独自開発のローリング・リジッド・フレームによりかなりの不整地でも4輪を常に設置させながら走行可能(ブレード非装着時)。

傾斜度30度の法面でも安定して走行でき、雪が降っていない季節でもマイクロ重機として活用できる。今後開発予定の草刈り用、落ち葉払い用アタッチメントを装着することで、雪が降っていない季節でも活用できる。

野間さんの夢をぜひ応援したい

野間さんの会社エバーブルーテクノロジーズは、その名の通り、最終的には青い海と空を守るために、再生可能エネルギーでの貨物の運搬を目標としている。

しかし、まだ小さなスタートアップなので、小さいステップを順に踏んで成長していかなければならない。この除雪ドローンもそのステップのひとつで、すでに官公庁や、商業施設から導入の打診が来ているという。その生産のためにも当然ながら資金が必要で、今回のクラウドファンディングに至ったというわけだ。

『除雪ドローン SRD-F11RC』クラウドファンディング
https://greenfunding.jp/lab/projects/8638

この除雪ドローンは1台125万円(クラウドファンディングは割引あり)。普通に考えれば個人で買う価格ではないが、北海道であれば大規模農場をやっている方や、酪農家の方もいらっしゃるから、個人需要もあるかもしれない。

クラウドファンディングが始まって1カ月ぐらい経つが、すでに6台が売れている(うち2台が入金待ち)。

また、応援購入として、Tシャツや、パーカーも販売されている(筆者もTシャツを買った)。

みなさん、ぜひ、野間さんのエバーブルーな夢を実現するために、クラファンに協力したり、この記事やクラファンの拡散にご協力いただきたい。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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