Lee愛好家が所有する、食品関連からアドバタイジング物まで網羅する初期のLeeコレクション。

ヴィンテージという概念が存在する世界には、必ずコレクターが存在する。そのカテゴリーは細分化されており、デニムのようにメジャーなものから知る人ぞ知るニッチなものまで、奥深い世界が広がっている。今回はLeeのコレクターにフィーチャーし、膨大なコレクションの中から厳選した逸品を紹介。初期のLeeには食品関連グッズなども存在していた。

「KNOCK ON WOOD GENERAL STORE」Owner・各務英人さん

1971年生まれ。愛知県名古屋市出身。父親が西部劇を好きだった影響もあり、小学生の時からアメリカに憧れを抱いていた。学校を卒業後、Harley-Davidsonなどを取り扱うバイクショップでのメカニック職を経て、1998年12月に愛知県半田市で自身のショップ『BHHOLLYWOOD』をオープン。ちなみに屋号のBHとはBiker's Heaven を意味する。

Harley-Davidson を中心に国産バイクも取り扱い、カスタムや販売を行いながら、アメリカのLanglitz Leathersなどのバイカーズギアも展開。ヴィンテージアイテムを買うために渡米を繰り返すうちに古着バイイングのノウハウを学び、同時に現地のディーラーやコレクターたちとも親交を深め、遂にはヴィンテージ古着に特化した『KNOCKON WOOD GENERAL STORE』をオープン。自身が熱心なLeeのアドバタイジングアイテムのコレクターのため、戦前から’60年代頃のワークウエアや小物を中心としたラインナップとなっている。

またDapper’sなどの実力派ドメスティックブランドから、アメリカのローカルショップのスーベニアTシャツなど、現行品をセンスよくミックスしている。ファンの間でじゃBuddy Leeのスペシャリストとして知られ、これまで1000体を超えるヴィンテージを販売。中には泣く泣く手放したスペシャルも多かったそう。熱心なLee愛好家に知られる有名店であり、全国に顧客が存在する。Instagram:@knockonwood98

1890-1900s WOOD CASE

Leeはもともと総合商社で、ワークウエアが軌道に乗る前は食品がメインだった。この紙パッケージが付く木製ケースはプルーンが入っていたようだ。

1920s-1950s SPICE

様々なスパイスを輸入し、自社パッケージで販売していた。’30年代までMERCANTILEが社名に入り、その後はH.D.LEE COMPANYに変更した。

1910s CIGAR CUTTER

雰囲気抜群の鉄製シガーカッター。この木製の土台に年号が入る個体もある。

1920s WAFFLE MAKER

業務用のワッフルメーカー。関連会社であるH.D.LEE HARDWAREの刻印が入る。

1920s-1930s WASHBOARD

当時、様々なメーカーがロゴを入れていたウォッシュボード。真鍮製とガラス製を全て所有。

1930s Buddy Lee

数あるBuddy Leeの中でもスペシャルモデルのひとつに挙げられる通称BLACK MAGIC。細かなパーツまで残ったミントコンディション。自慢の一品である。

1920s PLAYSUITS

ウォバッシュストライプと並んでレアな杢デニム。帯のカラーリングにバリエーションがある。

1920s SIGNBOARD

店頭用のディスプレイとして作られたWIZITの看板。WIZITはジッパーをいち早くワークウエアに採用した名品。

まだまだ他にもLeeのレアアイテムはたくさん存在している。気になる人はCLUHCH10月号をチェック。

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「CLUTCH2022年10月号 Vol.87」)