維持するヘリテージ。進化するモダン。鯖江の卓越した職人技術を感じられる「アイヴァン 7285」。

ファッションアイウエアの礎を築き、いまも第一線に立つアイヴァンブランド。なかでも服好きから支持を受ける「アイヴァン 7285」と「アイヴァン」はモダンとヘリテージという、異なるコンセプトを持つことで双方の存在をより際立たせている。

ゆるぎない歴史の上でこそ活かされる様々な一手。

技術、デザインどちらにおいても圧倒的なレベルで世界をリードする日本のファッションアイウエアシーン。その発端といわれているのが、1972年設立のアイヴァンである。

それまでメガネは単なる視力矯正器具としか捉えられていなかったが、「これからメガネはTPOに合わせて着替えるものになる」と、当時アイビーブームで一世を風靡していたヴァンヂャケットと手を組むことで同ブランドが誕生した。

その先見は見事に的中。完全にファッションへと舵を切った先鋭的なビジュアル宣伝も功を奏して、メガネを装飾品として楽しむ潮流を見事作り出したのだった。

サングラス[349]7 万400 円/アイヴァン 7285(アイヴァン 7285 トウキョウTEL03-3409-7285)、ニットポロシャツ4万1800円/ジョン スメドレー(リーミルズ エージェンシーTEL03-5784-1238)、ショーツ1 万8480 円/バーンストーマー × セプティズ( セプティズTEL03-5481-8651)、スカーフ2万900円/アピースオブシック、バングル5 万6100 円/スチュードベイカーメタルズ(ともにグラストンベリーショールームTEL03-6231-0213)

いまでは、5つのブランドへと派生し、さらに幅広いTPOに向けたプロダクトを提案するアイヴァンブランド。そのなかでも服好きから信頼を集める「アイヴァン 7285」と「アイヴァン」は、どちらも往年のアーカイブやクラシックな名作アイウエアをデザインソースとしながら、全く異なるコンセプトを持たせることで、“似て非なる”存在価値を浮き彫りにしている。

今年、ブランド創設から10周年を迎えた「アイヴァン 7285」は鯖江の卓越した職人技術やこれまでの知見を活かしながら、イマジネーション豊かな発想で全く新しい意匠を生み出し、「ファッションアイウエアの可能性」をさらに拡げる存在。

今季は90年代に人気を博した、通称ナイロールカールトンデザインや天地が浅い太セルフレームなどがコレクションに加わるなど、注目作が多数揃っている。今回は「アイヴァン 7285」をピックアップして紹介する。

本家の名を継承する「アイヴァン」。80年代のデザインを継承したサーモントブロウタイプに注目。

2023年07月14日

EYEVAN 7285

往年のデザインに現代の技術と自由なイマジネーションで、コンテンポラリーなアクセントを加えるアイヴァンブランドの軸。「現代の工芸品」を目指して、鯖江でも特に高い技術を持つ職人たちとともに、いまだかつてない新たな魅力をアイウエアに宿している。

アメリカンクラシックの基本であるボストンウェリントンながら、 あえてフレームのエッジを立てることでモダンな印象へと仕上げた [349]。美しい艶を残して、鋭角なフォルムを作り出すには職人の 手磨きによる通常の5倍以上の時間と労力を要する。6万2700円
90年代にも流行したナイロールカールトンと呼ばれるデザインがベースの[190]。上リムの存在感を和らげるために、レンズを固定するパーツはリムと重なるようにロウ付けされた2重構造が新鮮。カラーレンズは色味を独自に調合したこだわり。6万8200円

【問い合わせ】
EYEVAN 7285 TOKYO
東京都港区南青山5-16-2
TEL03-3409-7285
営業/11:00 〜20:00
休み/火曜
https://eyevan7285.com/

(出典/「2nd 2023年9月号 Vol.198」)