JIN & JUNG KOOKが登場! J-HOPEとのコラボにARMY感涙
今回の会場となった高陽総合運動場は、韓国内外の人気アーティストがコンサートを行う大型スタジアム。まだ陽のある時間帯、小雨の降る中、J-HOPEのワールドツアーアンコール公演はその幕を開けた。
吹き上がるスモークとともに、ステージに迫り上がって姿を見せたJ-HOPEは、真紅のガウンとパンツに身を包み、サングラスをかけビジューのついた赤いグローブをはめたハードな装い。ライブストリーミングのコメント欄には「ホビさんーーーー!!!!!!」「カッコイイ!」「泣きそう」といったコメントがあふれる。そんな興奮に包まれた中、「What if…」で始まったセットリストの前半はかなりハードなムードだ。
3曲目の「Arson」ではライターを取り出したと同時に炎が燃え上がるという演出で、この曲を歌い終えたJ-HOPEはほんの少し笑顔を見せる。そして、「STOP」の後、雨に濡れながら彼のステージを見守っていた“ARMY”に向け、J-HOPEが口を開いた。
BTSのJ-HOPEです! 3ヵ月間ツアーをしましたが、いよいよファイナル公演を迎えました。ちょっと雨が降ってますが、今日の公演、もっと楽しくなりそうです。
皆さんが流しているのが雨か汗か分からなくなるほど、一生懸命楽しみましょう。雨具、着てくださいね。
この公演を意義深い日、6月13日に行うことになってとても光栄です。
そして今日、意味のあるシングルがリリースされました! 今日、そのステージも観ていただく予定です。
一つ質問します。──Do you want more?
聞こえないですよ〜!
5曲目「MORE」の後、まるで映画のような本人出演の映像が流れ、その間に着替えを済ませて再び現れたJ-HOPEは、Tシャツにベスト、ハーフ丈のパンツにハット・ワークブーツといったスタイルで、ストリートスタイルのパフォーマンスを展開。「on the street (solo version)」ではダンスチームが入り乱れ、さながらフリースタイルのような盛り上がりを見せる。
そして9曲目「i wonder… (with Jung Kook of BTS)」では、パフォーマンスの最中に「Ladies and gentlemen!」と叫ぶJ-HOPEの声に導かれ、2日前に除隊したばかりの JUNG KOOKがサプライズ登場! 黒のショートジャケットにオーバーサイズのジーンズを身にまとい、刈り上げたショートヘアが凛々しいJUNG KOOKは、美しいハイトーンボイスをスタジアムに響かせ、場内を感動の渦に。ダンスのシンクロも息がピッタリのJ-HOPEとハグ、敬礼をし合い、待ちに待った再会を喜ぶ。

J-HOPE:JUNG KOOKさん、ARMYの皆さんにひと言どうぞ!
JUNG KOOK:すごい緊張しちゃって……。1年6ヵ月の間、本当に会いたかったです。
J-HOPE:JUNG KOOKさんが6月13日のファイナル公演に出ると言ってくれて、本当に光栄でした。
JUNG KOOK:僕こそ光栄です。
J-HOPE:もっと言うことない?
JUNG KOOK:脳が止まってる……。
J-HOPE:落ち着いて、会場を感じてみてください。
JUNG KOOK:僕がここにいてもいいのかな……なんだか次々と思い浮かんできます。新鮮ですね、これ。
J-HOPE:このまま帰すわけにはいかないですよね? ARMYの皆さんも望んでいると思います。「You guys want more?」JUNG KOOKさんにしばしステージを任せたいと思います。よろしくね!
そう言ってJ-HOPEは盟友・JUNG KOOKにステージを託し、ステージを降りる。

JUNG KOOK::久しぶりに、皆さんの前でステージを披露することができてうれしいです。J-HOPEさんを下で見ていたんですけど、すごくかっこよかったです。やっぱり違うね。僕がJ-HOPEさんのオープニングの服を着ていたら、本当に似合わなかったと思います。 じゃあ、では早速次のステージにいきます。
うれしそうに笑うJUNG KOOKが歌い出したのは、初の公式ソロシングル曲「Seven(feat.Latto)」。ますます冴えるハイトーンを聞かせ、ライブストリーミングのコメント欄には悲鳴に似た投稿があふれる。そして、Lattoのパートを歌うJ-HOPEがステージに合流、再びの2人のコラボに場内は熱狂! ハイタッチを交わし、JUNG KOOKとJ-HOPE、そしてARMYたちとの夢のような再会のひとときは幕を閉じた。
J-HOPEのセクシーサイドを魅せる新曲にARMYから悲鳴が!?
この頃にはすっかり陽が落ち、闇夜を活かした幻想的な演出の中パフォーマンスされたのは「Trivia 起:Just Dance」。続いて映像を挟み、現れたダンサー集団の中から白いノースリーブとパンツ姿に衣装を変えたJ-HOPEが姿を見せ、女性ダンサーとの絡みで楽曲の世界観を表現すると客席から悲鳴が! ここで披露されたのはこの日13時に配信されたばかりのデジタルシングル「Killin’ It Girl(feat. GloRilla)」。ここから「MONA LISA」「Sweet Dreams(feat.Miguel)-FNZ Remix」へと続き……コメント欄には「ヤバイ、ホビさん色っぽすぎる!」の声があふれる。
この3曲の流れをJ-HOPEはこう説明した。
先ほど披露したのは、ソウルで初公開した「Sweet Dreams」、ニューヨーク・ブルックリンで初公開した「MONA LISA」、そして今日リリースした「Killin’ It Girl」。初披露でした。どうでしたか? 「Killin’ It Girl」について話したいと思いますが、長々と説明する必要はないかな?
自分で言うのは気恥ずかしいですが、J-HOPEのセクシーな部分が見られる曲、そしてパフォーマンスでした。そして、「Sweet Dreams」「MONALIZA」との3つのシングルは、“愛”というテーマをJ-HOPEならではの方法でアプローチした聴きやすい3つのシングルです。そんなストーリーラインを与えたかったこの3曲で、強くてパワフルな姿を見せたくて準備しました。
アーティストとしては、がんばって準備しても、いつも自分のステージに何かしら心残りがあります。でも、皆さんが喜んでくれたらそれだけで十分。「Killin’ It Girl」、たくさん応援してくださいね。
このMCの後、「新曲を楽しんだので、ここからは、J-HOPEのヒストリーをたどってみましょう。みんな、準備いい? みんな立って! 公演はここからです!」というJ-HOPEの煽りから突入したブロックでは、2024年2月に発売された『’HOPE ON THE STREET VOL.1’』の世界観を体現するかのようなパフォーマンスが続く。
叫ぶようなボーカルや低音を響かせるラップ、アコースティックギターの音色を交え民族音楽のような雰囲気も醸し出す楽曲などなど、雨が降る中、屋根のない花道を歩きながらのパフォーマンスも見せながら客席とコミュニケーションを取るJ-HOPE。そんな彼に届く「J-HOPE!」の掛け声。そして彼も、「BTSって言ったらARMYって言って!」とコースアンドレスポンスを促し、場内の熱狂は最高潮へと達する。
終盤の「Outro:Ego」ではキラキラのムードの中、「ジャンプ!ジャンプ!」と言いながら笑顔を見せ、「みんなで拍手!」とクラップしながら自分のお尻を叩いたりとチャーミングなアクションも見せたJ-HOPE。「DayDream」では突如現れた部屋風のセットでベッドに寝転びながら歌うなど、趣向を凝らしたステージングは圧巻だ。
「アーミーの皆さんと一緒に走ってきたツアーがあと少しで終わってしまいます」そう切り出して、20曲目「Chicken Noodle Soup (feat. Becky G) 」の後、J-HOPEは本編最後のMCを語り出す。
6月13日! 楽しんでますか? 「2025 BTS FESTA」も楽しんでいますか?(スタジアムからほど近い会場で年に一度のファンイベント「FESTA」が開催中)
雨の降る悪天候の中、一緒に楽しんでくださって感謝しています。でも、これぐらいの雨はロマンだと思います。雨が降っているにも関わらず、みなさんの応援と歓声に驚きました。
このツアーが終わりかけていることも信じられません。海外ツアー最後の大阪公演で感情がこみ上げて、泣いてしまいましたが、今日は6月13日! 楽しい日なので笑うしかありません。それだけとても幸せな日であり、ARMYの皆さんにとってもそうでし、メンバーたちにとってもそうです。
そしてここで、スペシャルな紹介が……。
今日、ここにメンバーたちが来てくれました!
スクリーンに映ったのは、ライブを見守っていた、RM、V、JIMIN、SUGAの姿。手を振ったり、ピースやハートを手で作ったりおどけたりしながら、スクリーンを通してARMYたちにアピールをする。
サランヘ! メンバーたちがみんな、軍服務を終えて帰って来るタイミングになりました。一生懸命に準備してお見せしますので、楽しみにしていてください。 メンバーたちへ、拍手をお願いします。とても大切な存在で……彼らがいなかったら僕もいなかったし、皆さんがいなかったらグループも存在しませんでした。いろいろな意味で僕たちはつながっていると思います。本当にありがとうございます。体が動く限り、良いステージをお見せします。ずっといい音楽をお聞かせしたいと思います。
実は、今朝起きて、扁桃腺が腫れていてビックリしました。頑張らないと……と思っていたのですが、みんなと楽しんでいたら痛みも忘れました。ARMYの皆さんはすごいよ! J-HOPEを動かします。愛してます! 今、僕が聞いたところでは「愛してる」と聞こえましたが。それが当たっていたらみんな叫べ!!!!
最後の曲、僕たちだけの世界に行ってみましょう。
ついに最後の曲、「Hope World」へ。「I am your HOPE!」「You are my HOPE!」「I am J-HOPE!」というJ-HOPEが叫んだように、J-HOPE、そしてBTSはARMYにとっての希望。彼らがいるだけで心が強くなるし、毎日が彩られる。それはJ-HOPEにとっても同じで、たとえ体調が優れなくても、ARMYの力で吹き飛ばすことができる。
最後の最後に花火が打ち上がり、J-HOPEとARMYが紡いだ愛と信頼は夜空に向かって爆発! J-HOPEの「アンニョン。大好きです!」というメッセージで記念すべきツアーファイナルは幕を下ろした。
JINが登場! 奇跡のユニット曲も披露され大盛り上がりのアンコール
皆さん、いきなりJ-HOPEが出てきてビックリしましたよね(笑)。アンコールの時間です。ARMYの皆さん、心の準備はできましたか? ではいきましょう!

アンコールのステージに登場したJ-HOPEは赤いTシャツとジーンズ姿。アンコール1曲目はBTSの「Spring Day」で、曲中でJINが登場! J-HOPEとJINはつないだ手を高く掲げてARMYにアピールし、「JINくん、戻ってきましたね!」とJ-HOPEが彼を迎えてハグをする。

J-HOPE:ARMYの皆さん、JINさんがきてくれましたよ! YO! bro!
JIN:僕も客席で見てましたが、J-HOPEさんがカッコ良すぎてビックリしました。このステージに上がっていいのかなと思って、家に逃げようかなとも思いました。
J-HOPE: 6月13日、特別な日にJINさんが来てくれました。本当に感動しました。JINさんも快く一緒にやると言ってくれて、とてもありがたかったし感謝しています。どうですか? このステージに立って。
JIN:こんなに大きなステージに立つのはあまりにも久しぶりで……。
J-HOPE:ここでColdplayとやったでしょ(2025年4月19日の韓国公演)。
JIN:ファンの皆さんの前に立つのは緊張するものなんだな、とあらためて感じます。このような機会を作ってくれて感謝します。
J-HOPE:JINさんをこのまま帰らせるわけにはいかないですよね? この雰囲気を見てください。
JIN:もう1曲歌いましょうか。
そんな二人のかけあいに客席は大歓声を送り、2人はお水で乾杯。そしてJ-HOPEはこのアンコールのひとときをJINに託した。

ゆったりとしたポップソングの「Don’t say You Love Me」に乗るJINのやわらかなボーカルに癒され、次のナンバー「Jamais Vu」ではJ-HOPEとJUNG KOOKがジョインする。「この3人が集まってしまいましたね。ジャンジャングクでしたよね?(3人がこの曲を歌う時にネーミングした自称ユニット名) 久しぶりにお届けしましたが、新鮮ですね」とJ-HOPEが紹介する3人は肩を組み、久しぶりのコラボを楽しむ。

夢のようなひとときをARMYと過ごしたJINとJUNG KOOKがステージを降りると、「=(Equal Sign)」「Future」「NEURON(with Gaeko,yoonmirae)」の3曲を贈り、2時間30分に及ぶ公演はすべて終了。
「Future」を歌う前、J-HOPEは「皆さんの未来を応援します!」と叫び、「NEURON」では曲中のフレーズ「I’ll tell you again / We’ll never ever give up, forever/ I’ll say it again / We’ll always be alive to move us」を一緒に歌おうと言って客席の大合唱を巻き起こした。
これからも未来をともに。一緒に生き抜いていこう──
そんな約束を胸に、J-HOPEとARMY、そしてBTSのメンバーたちは未来へと向かっていく。

(P)&(C)BIGHIT MUSIC/ 取材・文:高橋真希子