不屈のアイドル魂を見せた、パンダドラゴン7周年記念のパシフィコ横浜公演!
結成以来目標にしていた日本武道館単独公演のステージで、6人組アイドグループ=パンダドラゴンは次の公演を発表した。4月22日・パシフィコ横浜。ここも彼らにとっては憧れの会場の一つだったと言うが、このステージは単なる夢の実現ではなく、“パラゴン”にとってひとつの物語の終焉と新たな物語の開幕を意味するステージとなる。
というのも、1部の『あづプロデュース卒業公演「〜きっとずっと同じ空の下〜 / パンダドラゴン7周年記念イベント コングラッシュ!!」』をもってあづがグループを卒業することになったからだ。そして、「パンダドラゴン7周年記念イベント『〜コングラッチュ!!』」と題した2部からパラゴンは5人編成に──。
2部のオープニングは、王子様の衣装をまとったパンダたちが映し出される映像からスタート。その映像にはあづのメンバーカラー・緑のフェアリーも登場。卒業したとはいえ、6人の心をひとつにパラゴンの7周年をお祝いしよう! という気持ちが感じられる映像だった。そして、1曲目「コングラッチュ!!」のイントロが流れると、白いロングコートに金モールをあしらった衣装に王冠(たいがはティアラ)をつけたメンバーが、お城の門から出てくるかたちでステージに登場した。
1曲目はライブタイトルにもなっている「コングラッチュ!!」。 “出会ってくれてありがとう”“最高の記念日にしよう”“ずっと一緒だからね”という言葉を大切に歌い上げるメンバーの表情は心なしか晴れやか。憧れのステージから、ヴィーナス&ゼウス(パラゴンのファンネーム)の姿はどう見えているのだろう。
続く2曲目「パLIFE!パLIKE!パLOUGH!パLOVE!」では華麗なフォーメーションでハイパーなダンスを披露。そして、3曲目が終わったところで、メンバーそれぞれが自己紹介。その後、「魔法の愛のチョコレート」を食べてしまったぱっちがメロメロ状態になってしまい、解毒剤を探すはめになる……という寸劇を挟んでライブは中盤へ。
※メロメロ状態とは、目に映るすべてに愛が芽生えちゃうこと(笑)。
寸劇をはさんだストーリー仕立てで“旅立ち”を表現
あづが声優を務めるフェアリーを、閉じ込められている鳥籠から解放することで、ぱっちのための解毒剤が手に入る……という設定で進む物語。鳥籠の鍵を手にするため、メンバーが大喜利に挑戦したりと、曲の合間にバラエティー感満載のアトラクションを盛り込み、会場は大いに沸く。ついに鳥籠の鍵を手にしたメンバーたちは、炎が吹き上がるなか「neverland」をパフォーマンス。キレキレのダンスで会場を沸かせると、フェアリーは、「僕はほかの景色を見て来るよ。さあ、新時代はすぐそこに来ている!」とメッセージを残して旅立っていった──。
ちょっとしんみりしたかと思ったけれど、「バースデーパーティーはまだまだ続くよ!」というたいがのシャウトとともに、夢と魔法が使える国=パラゴン王国に、国旗を手にした面々が登場。彼らはパラゴンの後輩グループ・ナナクロニクルで、先輩たちの新しい旅立ちに花を添えてくれたのだ。旗に囲まれている間に5人はメンバーカラーでデザインされた衣装に早着替え。「盛り上げるぞー!」となぎが叫び、パラゴンの“楽しい”が全部詰まったかのような2曲「じゃぱかわんだほ〜」「NEO TRAVERER」を披露。
この2曲ののち、今後1年のMC位置を決めることになり、なぎ→なるき→ようた→ぱっち→たいがの順番が決定。この位置になって、次の曲につながるコール&レスポンスの練習を。「ないとびふぉーあだんす」では、サビをオーディエンスが歌い、メンバーとファンの絆を感じさせる一幕も。ヴィーナス&ゼウスが発する声にサイコー!」と笑顔を見せたぱっちは、続くメドレーパートで手を振りながら「踊るぞー!」とファンにアピール。全4曲のメドレーには、オリエンタルやカントリー調の楽曲あり、ドラの響くハイテンションナンバーありと、パラゴンの振り幅の広さで会場を楽しませてくれた。
武道館公演のときも感じたことだが、パラゴンのメンバーたちの体の張りっぷりは本当にすごい。しかも、全力でパフォーマンスするその姿に“必死さ”はなく、いつでも満面の笑顔を忘れない。それこそが彼らの“アイドル魂”なのだろう。
8年目も笑顔を届けていく──さらなる未来への決意表明!
メドレーの後は、5人がステージセットの2階に上がり、スタンドマイクで「天使に花束を」を歌い上げ……メンバーからオーディエンスへ感謝の気持ちが語られた。
「8年目もその先も僕たちと楽しい毎日を過ごしてください」(ぱっち)
「これからもたくさんの夢を叶えていきましょう」(なるき)
「これからも一緒に、笑顔をたくさん作っていきましょう」(たいが)
「いつもみんなのおかげで笑顔になれてるし、みんなも笑顔になれていたらいいなと思ってます」(なぎ)
8年目も笑顔を届けていくことを誓い、「僕たちの声は届いてますか? 最後、一緒に楽しんでいきましょう」というようたの一声から「明日ハ晴レ」のパフォーマンスへと続き、本編は大円団! と思いきや……なぎが「ちょっと待った〜!」とストップをかける。「記念日だから、俺たちから特別なプレゼントをあげちゃおうかな。新曲やりま〜す!」と、7月16日発売の12thシングル「マジ☆まじない」をドロップ! イントロでいきなりジャンプが飛び出したコミカルなポップソングは、ようたが「すごいでしょ!」とドヤ顔を見せる自信作。この曲から、新生パンダドラゴンは新たな物語を作っていくに違いない。
アンコールでは、黒いツアーTシャツに身を包んだ5人が、「エビバデDASH!!」を歌いながら客席に姿を見せた。そして本当の最後は、1曲目にも披露した「コングラッチュ!!」。この曲の歌い出しは「おっきな愛情でこの日を迎えられました」。この言葉に、今日このステージにたった5人の素直な気持ちが表れているのかもしれない。
最後にようたは「僕たちだったらどこへだって行けると思います!」と叫んだが、ヴィーナス&ゼウスの“愛”にメロメロになりながら、パラゴンの旅はまだまだ続くのだ。
【セットリスト】
- コングラッチュ!!
- パLIFE!パLIKE!パLOUGH!パLOVE!
- 決戦!ヴァレンティーノ
- 輪舞曲~Black out~
- 恋はバンジージャンプ
- ダイスキ☆シンドローム
- ぽっぴんLOVE☆
- Sweet strange parade
- neverland
- SE
- じゃぱかわんだほ~
- NEO TRAVELER
- ないとびふぉーあだんす
- メドレー ((超)あいどる道中膝栗毛~万国みゅ~じっく~愉快痛快!ホアロハ!~VIVA!チャイナ)
- 天使に花束を
- 明日ハ晴レ
- マジ☆まじない
アンコール
- エビバデDASH!!
- コングラッチュ!!
写真/かまきり@株式会社DD 取材・文/高橋真希子