スキンケアに一発逆転はありません。楽しく続けることが美肌の秘訣です
メンズのスキンケアレッスンの講師をはじめ、男性の肌や美容事情にも造詣が深いヘア&メイクアップアーティストのナディアさん。美肌への第一歩は思い込みを見直すことだそう。
「男性に多いのはニキビや肌の乾燥が気になってから、『あ、ヤバイ』と慌ててケアを始めてしまうこと。悩みが出てから始める分、なんとかしたくてついゴシゴシ洗ったり、パシャパシャ叩くように保湿したりと雑になってしまいがち。お手入れのステップを踏むのが苦手という人も多いようです。最初は面倒に感じるかもしれませんが、コツをつかんで成果が見えるときっと楽しくなるはず」
では、具体的に何に気をつけたらいいかというと…。
「洗顔から保湿まで共通するのは肌をやさしく触ってあげましょう。最近よく言われますが、『摩擦』が肌の内部炎症を招いてトラブルの原因に。手でこすらないよう注意して洗顔は肌から1ミリ手を浮かせ、化粧水や乳液は上からやさしく押し当てて浸透させるのが正解です。また摩擦と並んで肌の老化の大きな要因となるのが紫外線。スキンケアの最後は日焼け止めを習慣にしてみてください」
そしてナディアさんのイチ押しがホットタオル洗顔だ。
「肌の上に留まる皮脂や毛穴の詰まりをきれいにしてくれ、さらに血行も促進。ふっくらとした明るい肌に導いてくれます。乾燥肌もオイリー肌の人もどんな人にもおすすめです」
ひとつでも当てはまったら要注意! 男子のスキンケア思い込みあるあるリスト
◻︎朝の洗顔は水だけでいいんでしょ?
◻︎洗顔料はチャチャッと泡立てればOK
◻︎好きな言葉は「スクラブ」。洗ってる感あって、いいよね?
◻︎せっかく作った洗顔料の泡をのせて泡パック♪
◻︎汚れは落とせば落とすだけいいから、毎回しっかり洗ってるよ
◻︎シャワーの熱いお湯でジャーッとすすぐのが快感
◻︎とりあえず、化粧水で保湿すればいいんでしょ
◻︎よく染みこませるためにパタパタ軽く叩くのが正解!
◻︎乾燥肌だから、油分系アイテムをたっぷりと
◻︎そもそもスキンケアってニキビができたらやるんじゃないの……?
◻︎疲れて帰った日はケアどころじゃありませーん
◻︎日焼け止めは夏だけ使っているけど、それでいーよね?
肌の悩みがある人はもちろん、肌悩みはないという人も、チェックリストに1つでも該当することがあればトラブル発生の可能性あり。次からの洗顔レッスンをマスターして肌悩みとはおさらばしよう!
早速、レッスンスタート!
レッスンを受けるのは…JOJIさん。25歳 ・ 出版社勤務
【肌質】自分ではやや乾燥寄りと思っている混合肌
【肌悩み】毛穴が目立つ。夕方になるとテカテカする。そのくせ、乾燥する
1.もこもこ泡を作ってTゾーンからのせていく
洗顔はとにかく摩擦レスを心がけたい。それにはしっかり泡立てることが基本。手のひらで水を含ませながら泡立てたら、おでこ、鼻筋、あご先のTゾーンにのせる。
2.とにかくやさしく泡を広げる。肌から1ミリ手を浮かせるのがコツ
Tゾーンにのせたら、ほほ〜顔の輪郭までくるくると広げる。付け根まで指全体を使うイメージ、かつ肌に指が触れないように浮かせてやさしく泡で包み込む。
【NG】指でゴシゴシは摩擦のモト。肌に刺激になってしまう
シャンプーのときによく言う“指の腹を使って洗う”のは、スキンケアでは御法度! 刺激になるから注意しよう。
3.すすぎは32〜36℃のぬるま湯がマスト。熱いと必要な皮脂まで落ちちゃう
泡をのせてパックして待つという“泡パック”、もしやっていたら注意。一見よさそうで実は皮脂を取りすぎてしまう原因に。洗ったらすぐ流すのを基本にぬるま湯で刺激レスに。
4.すすぎ残しが肌トラブルのモト!! 耳周り、あご下もきっちりオフ
【耳まわり】皮脂量が多く匂いが立ちやすい耳まわり。すすぎ残しで匂いが増長するから注意!
【あご下】耳に次いで忘れがちなあご下。ここまでが顔と意識しよう。やさしく流して。
5.ゴシゴシNG! タオルを押し当てて水けを拭く
意外とやりがちなのがゴシゴシ拭いてしまうこと。タオルは肌の上を横にすべらせないと肝におく。上から軽く押し当てて水けをタオルに吸い取らせよう。
6.ごわつきにはホットタオル洗顔! ふっくら柔肌を目指す
温かい蒸気が心地よく、毛穴を開いて余分な皮脂や汚れを浮かせてくれ、ごわつき知らずの肌に。このあとの保湿の効果もグンと高まる!
【ホットタオルの作り方】
やや厚手のタオルを使うと冷めにくくて◎。水を含ませて軽くしぼり、適度に水分を残して(とはいえ、びちょびちょはNG)、レンジに入れ500Wで約45秒。結構熱くなるので熱を軽く逃がして、顔にオン。
7.温めて促して、肌の透明感をアップ。上から順に3つのポイントをじんわり温めるのが秘訣
目の凹み部分、皮脂の溜まりやすい鼻の横とあごの下の3カ所を1・2・3秒ずつキープ。タオルの当てる面を変えながら使うと温かい温度を保てる。
8.最後に耳まわり、首も拭き取ってすっきり。アブラ臭を予防!
ホットタオルの蒸気を利用して洗い残しがちな耳まわりや首元を拭き取る。ツボも多い部分なのですごく気持ちがいいもの。
「耳の後ろは油分が出やすく、垢も溜まりやすい場所。匂いの原因にもなるのでしっかり拭きとって! 温かいと気持ちもいいですよ」(ナディアさん)
9.乾燥の原因は肌の水分不足。化粧水はたっぷり重ねるを心がけたい
水分が少なく、油分が多くなりがちなメンズの肌。保湿は水分をたっぷりと与えるのが基本だ。化粧水は500円玉大の量を手に取る。
10.パタパタ叩かない、ゴシゴシ広げない。やさしく押し当てて浸透させる
化粧水も洗顔と同様、摩擦レスを心がけたい。両手の手のひらに化粧水をのばして肌にオン。こすらず、じんわり浸透を待つことが大切だ。
11.忘れがちな目のくぼみやまぶたも抜かりなく! ていねい保湿を
女性よりも骨格がしっかりしていて凹凸のあるメンズの顔立ち。凹んでいる部分は指で押し当てて浸透を促す。乾燥が気になるときは“追い化粧水”をしても◎。
「水分が足りないと補うために皮脂が出てきます。それがベタつきの原因に。肌質問わず、“保水”はケアの基本です」(ナディアさん)
「乾燥するけど、テカテカするから、塗るのがイヤで保湿を侮ってました…! 特に化粧水はチャチャッと適当に済ませてたかも」(JOJIさん)
12.続いて乳液! 適量を守って肌にやさしくのせる
「化粧水はたっぷりと、乳液は適量を守る」のがメンズのスキンケアのルール。商品ごとに書かれている規定の量を守ろう。付ける量が多すぎると油分が過多になり、ニキビなど肌トラブルの原因になりかねないので要注意。
「化粧水で保水し、乳液でベールをかけてあげます。表面を均一に覆うことを意識。少なすぎも付けすぎにも気をつけましょう」(ナディアさん)
「そうなんですね! 乾燥が気になって、化粧水よりも乳液をたっぷりつけていました!むしろ逆なんですね」(JOJIさん)
13.スタンプをペタペタと押すようなイメージで!
乳液を指の第2関節くらいまでのび広げたら、ほほ、おでこ、鼻筋、あごと順にスタンプを押すようにして、上から軽く当てて浸透させていく。
14.首までが顔! と心得よ。手のひらで上から当てて
洗顔、化粧水と同様にあごの下〜首まで保湿。特に首は皮膚が薄く乾燥しやすいため、放っておくと老けこみやすいパーツ。手を当てたら、1、2、3と数えるイメージで乳液を浸透させて潤いベールをつくろう。
15.日焼け止めはオールシーズン使うのがお約束
朝のスキンケアはUVまで! 夏だけでなく一年中、紫外線は降り注いでいるから習慣にしたい。規定量を指先に取ってのばし、ソフトなタッチで肌にオン。決してこすらないこと。
指先でくるくるのび広げてから肌にオン
【FINISH!】肌のキメが整うと明るさもツヤもアップ! 調子いい肌で気分もポジティブに
潤い不足によるどんよりとした肌だったのが、肌がしっとりすると透明感までアップ!
photo: cheki(wiil creative) text: Akiko Sugiura
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