「アレヴォル」のインディゴケーブルニット・クルーネック
ニットの王道はやはりウールなんだろうけど、長いシーズン着られるという観点ではコットンニットも大好物だ。大好きなニットとインディゴのコンビネーションとなると、選択肢はコットンに絞られてしまう。インディゴ染料はあまりウールとの相性は良くないのだ。早い話が、ウールじゃしっかり染まらない。だから、インディゴのニットといえば、ほぼコットンになる。
醍醐味はデニム同様、経年変化による色落ちだ。洗濯機で洗えば洗うほど、色がどんどん抜けていく。ある程度色落ちするまでは、着ているだけで、手が真っ青になるぞ。色の薄いものと一緒に洗ったら、しっかり移染するし、中に白いシャツなんか着たら、どうにもならないほど青くなってしまう。しかし、それがインディゴニットの正しい楽しみ方。この厄介者がたまらなく愛おしいのだ。
こちら、スコットランドで手編みされたニットなのだが、インディゴ染めされた糸でセーターを編む苦労を考えてみてほしい。あちこちがインディゴブルーに染まってしまうのだ。編んでる人の手なんて、そりゃもう大変だろうと想像する。移染しなくなるところまで大切に着ることが、苦労して作った人への礼儀だと思って、大切に着させてもらっている。保管するときも、薄い色の服と重ねたりしないようにね。

日本人ディレクター岡部隆志がイギリスで立ち上げたアレヴォル。最高品質を目指して、イギリスや日本でのモノづくりを行なっている。スコットランドの名門ニッターに別注している定番のインディゴコットンニットは10年以上続く定番人気商品。ブラックインディゴも展開する。69,300円(CLUTCH TOKYO https://clutch-tokyo.jp)

新品の状態では、美しいインディゴブルーだが、着れば着るほどエイジングが進み、表情は大きく変化していく。コットン製なので洗濯機で洗える。

手前の淡色は3年ほど着用したエイジングサンプルだ。ジーンズ同様、美しく色落ちして、手が青くならなくなってきた時、このニットは完成する。
(出典/「
photo/Shinju Hitomi 人見心珠
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