限定復刻品も高値がつく人気キャラ。バディ・リー・ドールの現在の市場価値は?

  • 2024.01.09

1920年代初頭にLeeの販促用キャラクターとして誕生したバディ・リー・ドール。愛らしいキャラクターと身につけているウェアのクオリィの高さで、1962年の製造終了以降も人気の衰えないコレクターズアイテムだ。その市場価値とは? 現状を深掘りする。

オリジナルの美品は今やプレミアムアイテム。

「アンティークマイク」代表・藤井龍幸さん|大阪のアメ村にあるアメリカ雑貨店「アンティークマイク」の代表。世界有数のバディ・リー・ドールのコレクターとして知られるほか、ビリケン、スターウォーズ、ビートルズ、バービー人形、アートまでコレクションの守備範囲の広さはハンパなし。紹介したもの以外にも多数のレアアイテムを店頭でも販売中

アメカジ好きなら1度は目にしたことがあるであろう、リーの販促用人形バディ・リー・ドール。

1920年代初頭よりリーが販促用に作っていたものを一般にも販売。見た目の可愛さだけでなく、リーのアイテムと同じ生地を使い、職人の手によって精密に作られたクオリティの高さもあって、かなり人気を博したよで、’62年の製造終了後も何度か復刻されたアイテムも含めてコレクターの間では未だに人気が高い。

「’49年まではプラスターという脆い素材で、それ以降はプラスチックにはなりましたが、それでも状態がいいモノは少ないです。年代にもよりますが、傷なしや箱付きのレア品は今や値段も高いですが、数がないのでなかなか市場にも出回りませんね」

とは、世界でも指折りのバディ・リー・ドールのコレクターでもある大阪の「アンティークマイク」オーナーの藤井龍幸さん。

定番はオーバーオール、ダンガリーズ、リー・ライダース101などリーの定番品を身につけたモデルだが、他にもコカ・コーラやシェルなど大手企業の制服を着たモデルなど全12種類存在する。

オリジナルは今後も価格の上昇が予想されるだけに、アメリカンヴィンテージ好きなら押さえておきたいアイテムのひとつだろう。

リーの人気のアイテムから企業の制服を身につけたモデルも。さらに近年では様々なブランドや企業(なかには阪神タイガースも)などとコラボした復刻品も限定発売されていて、現在ではそれらもコレクターズアイテムとして人気が高い
藤井さんがコレクションするなかでアメリカでも専門の書籍がなかったことで、約20年前に自ら手がけた「バディ・リー・ドール」本。コレクターの間では貴重な資料本として高値で取引される
大きさは約30㎝。1949年に素材が変更されるが、大きさや顔立ちなどはほぼ変わりなし。目の向きや眉毛、唇の形などは若干異なるが、それは1体ずつ手作業で塗装されていたため。一時期はアメリカで人形の売上第二位を記録したこともあったという

市場価格を知る!

オリジナルは最後期でも1962年と60年以上前。当然、年代が旧くなるほどに市場での流通数が少なくなってきているので価格は高騰の一途を辿っている。ちなみに1920年代の発売当初は1体1.25ドル(送料込み)だったが、約20年前の時点で350〜1000ドル、現在では600~1200ドル以上。近年ではアジア圏にもコレクター人口が増えてきたこともあって、今後さらに価格の上昇が予想される。

1960年代のプラスチック製。オーバーオール、シャツ、ハット全てがヒッコリー柄。首に巻かれたバンダナも残る美品。25万円

コカ・コーラのスタッフが当時着用していた制服を再現した1950年代のモデル。企業モノもコレクターの間では人気が高い。48万円

プラスターという素材で作られていた1940年代の一品。ヒッコリーのオールインワンとキャスケットにはリー・ユニオンメイドのタグ。バンダナも完備で状態も完璧という激レア品。80万円

1930年代に使用されていた白ラベル仕様のカバーオール着用モデル。30年代後半~ 40年代初頭に使用されていたロングLeeのボタンやインナーのシャツの猫目ボタンなど素晴らしい作り。100万円

1990年に復刻品として登場予定だった肌色違いのモデルのサンプル。オリジナルには実際になかったが復刻品では何タイプかなどレディースモデルも存在する。8万円

バディ・リー・ドールの版権を持つアンティークマイクが1990年代にてがけた1940 ~’50年代に作られたスウェットモデルの復刻品。復刻ながら数も少なく今やヴィンテージ市場でも人気の品に。3万8000円

1960年台。ウエスタンスタイルと並び定番モデルといわれるオーバーオールスタイル。ヴィンテージ市場でも定番のモデル。18万円

【DATA】
アンティークマイク
TEL06-6484-7864
www.mike-toys.com

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning 2024年1月号 Vol.357」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部