オリジナルの美品は今やプレミアムアイテム。
アメカジ好きなら1度は目にしたことがあるであろう、リーの販促用人形バディ・リー・ドール。
1920年代初頭よりリーが販促用に作っていたものを一般にも販売。見た目の可愛さだけでなく、リーのアイテムと同じ生地を使い、職人の手によって精密に作られたクオリティの高さもあって、かなり人気を博したよで、’62年の製造終了後も何度か復刻されたアイテムも含めてコレクターの間では未だに人気が高い。
「’49年まではプラスターという脆い素材で、それ以降はプラスチックにはなりましたが、それでも状態がいいモノは少ないです。年代にもよりますが、傷なしや箱付きのレア品は今や値段も高いですが、数がないのでなかなか市場にも出回りませんね」
とは、世界でも指折りのバディ・リー・ドールのコレクターでもある大阪の「アンティークマイク」オーナーの藤井龍幸さん。
定番はオーバーオール、ダンガリーズ、リー・ライダース101などリーの定番品を身につけたモデルだが、他にもコカ・コーラやシェルなど大手企業の制服を着たモデルなど全12種類存在する。
オリジナルは今後も価格の上昇が予想されるだけに、アメリカンヴィンテージ好きなら押さえておきたいアイテムのひとつだろう。
市場価格を知る!
オリジナルは最後期でも1962年と60年以上前。当然、年代が旧くなるほどに市場での流通数が少なくなってきているので価格は高騰の一途を辿っている。ちなみに1920年代の発売当初は1体1.25ドル(送料込み)だったが、約20年前の時点で350〜1000ドル、現在では600~1200ドル以上。近年ではアジア圏にもコレクター人口が増えてきたこともあって、今後さらに価格の上昇が予想される。
1960年代のプラスチック製。オーバーオール、シャツ、ハット全てがヒッコリー柄。首に巻かれたバンダナも残る美品。25万円
コカ・コーラのスタッフが当時着用していた制服を再現した1950年代のモデル。企業モノもコレクターの間では人気が高い。48万円
プラスターという素材で作られていた1940年代の一品。ヒッコリーのオールインワンとキャスケットにはリー・ユニオンメイドのタグ。バンダナも完備で状態も完璧という激レア品。80万円
1930年代に使用されていた白ラベル仕様のカバーオール着用モデル。30年代後半~ 40年代初頭に使用されていたロングLeeのボタンやインナーのシャツの猫目ボタンなど素晴らしい作り。100万円
1990年に復刻品として登場予定だった肌色違いのモデルのサンプル。オリジナルには実際になかったが復刻品では何タイプかなどレディースモデルも存在する。8万円
バディ・リー・ドールの版権を持つアンティークマイクが1990年代にてがけた1940 ~’50年代に作られたスウェットモデルの復刻品。復刻ながら数も少なく今やヴィンテージ市場でも人気の品に。3万8000円
1960年台。ウエスタンスタイルと並び定番モデルといわれるオーバーオールスタイル。ヴィンテージ市場でも定番のモデル。18万円
【DATA】
アンティークマイク
TEL06-6484-7864
www.mike-toys.com
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning 2024年1月号 Vol.357」)
Test/M.Terano 寺野正樹 Photo/M.Kato 加藤正憲
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