ウサギの耳のような独特な葉を楽しめる多肉植物「モニラリア」。

その奇妙で愛らしいフォルムやインテリアとしても存在感があることから、塊根植物の愛好家は急増中。そんな塊根植物の魅力にずいぶん前から傾倒し、自身のセレクトショップを立ち上げたときに、趣味が高じて塊根植物も販売し始めてしまったというオーナーが、すでに塊根植物の「沼」にハマッてしまった人や、初心者で塊根植物を育ててみたいと思っている人にもやさしくお届け! 今回は生えてくる葉に特徴があるモニラニアにスポットを当てる。

うさ耳の様な葉が可愛らしい多肉植物「モニラリア」。

ウサギの耳のような可愛らしい形をした葉を伸ばすことで知られる、小型の塊根メセン「モニラリア」。

南アフリカのケープ州が原産であるモニラリアは、ハマミズナ科の多肉植物であるメセンの仲間です。メセンの仲間は非常に多くの種が存在しており、120属以上に2000種ほどが含まれると言われています。

その中でも有名なメセン類であるリトープスやコノフィツムなどは、涼しい季節に育つ冬型品種として愛好家の間でも古くから親しまれています。

今回ご紹介するモニラリアも冬型品種のメセンであり、涼しくなった10月頃から、うさ耳のような可愛らしい葉を伸ばし始めます。

三つ子のように並んだ可愛いモニラリア。

まるで三つ子のように並んだ、可愛らしい姿のモニラリア・オブコニカ。休眠から明けると、緑色の成長点から「うさ耳」のような葉を伸ばします。

この葉は、ピースサインなどに例えられたりもしますが、こちらの個体は両手でピースサインをしているウサギのようにも見えませんか? 参考価格:3520

葉の表面はキラキラしています。

こちらは、モニラリア・スクタータの葉を、近くで撮影したものです。よく見ると葉の表面がキラキラしているのがわかりますが、これは葉の表面を覆う細かな水泡のような粒が光に反射しているためです。

モニラリアの仲間は、非常に乾燥した地域に自生しており、このキラキラとした水泡が強い日差しを反射さて身を守り、多肉質な葉に水分を貯めることで乾燥も防いでいると言われています。

播種から6年のモニラリア。

こちらは2017年に播種された6年目のモニラリア・モニリフォルミス。

播種(種を蒔くこと)

葉と成長点は緑色をしていますが、それ以外の部分は表面が薄茶色の表皮に覆われて塊根部を形成しています。

頭のような成長点は、1年で1個~2個程度しか増えないため、大きな群生株に育つまでは非常に長い年月を要します。こちらのモニラリア・モニリフォルミスは、数珠繋ぎに縦に伸びながら塊根部が横にも増え始めているのがわかります。 参考価格9350

播種から8年目のモニラリア。

こちらの個体は2015年に播種された8年目のモニラリア・クリソレウカ。表面の木質化した塊根部からは、風格が漂います。参考価格9900

葉はグングン伸びていきます。

芽吹き始めてからしばらくの間は、うさ耳のような姿をしていた可愛らしい葉もグングンと伸びて長くなってきます。海外では「緑のスパゲティ」とも呼ばれたりもするそうですが、確かに葉の伸びた姿はうさ耳よりもスパゲティに似ているかもしれません。

ある程度のピークを過ぎると葉も垂れ下がってくるため、芽吹き始めからしばらくの期間が最も可愛らしい姿を楽しめると言えます。春が近づくと葉は枯れていき休眠期を迎えますが、夏が終わり涼しくなるにつれて再び成長点は動き始めます。

モニラリアの育成を始めることで、秋の訪れが今までより少し楽しみになるのではないでしょうか。

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