サードウエーブの代名詞「ブルーボトルコーヒー」の三軒茶屋店は、地元で愛される存在に。

世界水準のスペシャルティコーヒーのポテンシャルを活かすためには焙煎機のクオリティや釜のサイズもまた重要。1015kg釜前後の比較的大きな焙煎機を持つ、東京屈指のビッグロースタリーを紹介。サードウエーブの代名詞的存在であるブルーボトルコーヒーは日本においては店舗ごとに趣が異なることは有名だ。地域密着型の三軒茶屋カフェを取材した。

三軒茶屋カフェにみる地域との良い関係の築き方。

ブルーボトルコーヒーの三軒茶屋カフェの創業は2017年。もとは築50年の診療所をリノベーションして誕生した。その建物のオーナーは親子孫3代にわたって三軒茶屋に住む一家。

「祖父母の営んでいた思い出の詰まった診療所に新しい価値を加え、コミュニティをつなぐ場所にしたい」という思いに感銘を受けたブルーボトルコーヒーの創業者ジェームズ・フリーマン氏は、三軒茶屋のこの地に店舗を出店することを決めたという。

またブルーボトルコーヒーのロースターは現在、北砂に集約されている。そこでは日に大量のコーヒー豆を焙煎することになるのだが、その量は銘柄によって適切に管理され、日によって焙煎量(=バッチ数)も変化させているのである。

北砂にあるブルーボトルコーヒーの焙煎機。現在、清澄白河フラッカフェから独立し北砂に集約されている
アメリカ製のローリング スマート ロースターケストレルS35を使用。焙煎量も完全管理されている

三軒茶屋カフェは、元診療所であった内観を活かし、壁をむき出しにする部分とホワイトキューブのような白壁を用いる部分を程よく組み合わせることで、スタイリッシュな内容に仕上げている。空間デザインはこれまでの店舗と同様、スキーマ建築設計の長坂常氏が担当している。

地域とのかかわりに関しては積極的にFARMER’S MARKETを開催したり、地元のお祭りへの参加のほか、同じ地域の駒澤大学にある書店と共同で月に1回は店内で読書会イベントや写真展を行ったりと積極的だ。診療所のオーナーの願いである「コミュニティをつなぐ場所」にまさしくなっているのである。

ブルーボトルのトレードマークの入った紙袋やカップは、持っているだけでオシャレさんの仲間入りを果たせる

「ブルーボトルコーヒー 三軒茶屋」の内部を公開!

三軒茶屋カフェではエスプレッソマシーンも使用する。おすすめの豆で作るエスプレッソを一度飲んでほしい。

オリジナルの白いドリッパーはブルーボトルのロゴが映える。注文した目の前で淹れる演出は見事だ。

屋外には緑が見え、コーヒーを飲みながら心身ともに癒される。

ファンから人気の高い商品。青色のマグが美しい。

コーヒーとともに食べるスイーツは、ワッフルとチョコチップクッキーがよく食べられている。ちょうど良い甘さがコーヒーに合う。