オリジナルを基調にオプションパーツでモディファイ。
埼玉県のH‒Dカスタムショップ、ブートレグの菊原さんの愛車は’68年式のマーキュリー・クーガー。菊原さんは、10代の頃からアメリカのモーターカルチャーに傾倒し、日本の雑誌のみならず、アメリカのホットロッド誌やチョッパー誌を読み漁っていたクレイジーな高校生だったようだ。そして、当時雑誌で見た’67年か’68年のマーキュリー・クーガーに衝撃を受け、それ以来憧れ続けていたクルマなのだ。
車体が見つかったのは約7年前。ランニングコンディションのはずが、実際に日本に到着したクルマはそのまま路上に出るのは難しく、足周りの整備に始まり、シフターの調整やエンジンのフルオーバーホールなど、大掛かりな修理も必要となった。そして、現在の姿に辿り着いたのが2年前。ナンバーを取得し、ようやく路上デビューを果たしたが、自身がヴィンテージバイクを扱うプロビルダーだけに走行性能への視点はシビアだ。気になるところは尽きないそうで、今も更なる進化を目指している。
そして、菊原さんはバイクはもっぱらカスタムを好むが、クーガーはオリジナルを基調としたスタイルをキープしたいのだと言う。
「当時衝撃を受けたオリジナルのデザインに今でもリスペクトがあるので、基本的にはこのスタイルのまま、足回りの見直しやエアコンの設置など普段乗りとしてストレスなく使えるクルマに仕上げていく予定です」
「1968 MERCURY COUGAR」のディテールを拝見!
ステアリングやダッシュはオリジナルをキープ。ウッド調のダッシュがフォードの上級ブランドらしい高級感を演出する。
フォード・ウィンザー V8 351エンジン。スモールブロック302をベースにストロークアップしたエンジンはパワフルな走りを実現。
フロントフェイスと同様、クーガーの象徴的なディテールであるシーケンシャルパターンのテールライト。ルーフはバイナルトップ。
クーガーの最大の特徴であるファントムグリル。ヘッドライトを点ける時はエンジンの負圧を利用してグリルの両端が開く仕様。
前後ホイールはオリジナルのデザインを踏襲した純正オプションの15インチアルミホイールを採用。
(出典/「Lightning2022年7月号 Vol.339」)
Text/Y.Kinpara 金原悠太 Photo/M.Watanabe 渡辺昌彦 取材協力/ブートレグ TEL048-452-8328 http://www.bootleg.jp
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