12社のメーカーが英国陸軍に納めたダーティ・ダース。|1945 BRITISH ARMY W.W.W.“DIRTY DOZEN”

モデルによってはその市場価格が急上昇する場合もあり、最近では世界的に投機の対象にもなっているヴィンテージウォッチ。ここではそんなヴィンテージウォッチの中から、ここ数年で盛り上がっている軍用時計、W.W.W.シリーズから、近年12社の時計メーカーが要請を受けて作った時計を紹介する。

1945 BRITISH ARMY W.W.W. “DIRTY DOZEN”

(右上から時計回りに)1945 ETERNA ¥480,000_、1945 VERTEX ¥240,000_、1945 TIMOR ¥240,000_、1945 OMEGA ¥425,000_、1945 Jaeger-LeCoultre ¥680,000_、1945 CYMA ¥330,000_

ここ数年で盛り上がっている軍用時計が、第二次世界大戦時にイギリス陸軍が調達したW.W.W.シリーズ。近年になって12社の時計メーカーが要請を受けたことが判明し、ダーティ・ダース(Dirty Dozen)と呼ばれるようになった。英国陸軍が各メーカーに要請したのは、防水性能、15石の手巻きスモールセコンドムーブメント、黒文字盤で夜光インディックスの採用など。その結果、各メーカーでそれぞれ個性のある仕上がりに。各メーカーで生産数が異なり、その人気も加味され、市場価格が異なる。特にGRANA社製は1000〜1500本と極めて少なく、相場が飛び抜けて高い。

12社の時計メーカーが納入したW.W.W.シリーズとは、Wrist Watch Waterproofの頭文字から取ったもの。支給されたのが40年代の終戦間近だったことから、50年代になっても一部は、文字盤を交換して使用
各メーカーで生産数が異なり、もっとも多いのでOMEGAとRECORDの25,000本。生産数が極少量のGRANAだけ飛び抜けて高いが、その他はメーカーの人気によって価格が前後

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※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2023年8月号 Vol.92」)