希少性とデザイン性の高い知る人ぞ知る 隠れた名作。|1958 OMEGA Ranchero

欲しいモデルを挙げたらキリがないヴィンテージウォッチ。モデルによってはその市場価格が急上昇する場合もあり、最近では世界的に投機の対象にもなっている。そんなヴィンテージウォッチの中から、我々がいま欲しいと思うモデルや市場で注目されているモデルをここで紹介する。

1958 OMEGA Ranchero

1958 OMEGA Ranchero Ref.2990-1 ¥1,078,000_

今回ご紹介するのは、知る人ぞ知る名作と言っても過言ではないOMEGAのランチェロ。1957年にリリースされた歴史的なスポーツモデルであるシーマスター、レイルマスター、そしてスピードマスターと同じアローヘッド針と3、9、12の飛び数字を用いたダイアルデザインが、最大の特徴だ。

並びのスポーツモデルは、そのネーミングから明確な狙いを感じるが、スペイン語で牧場主、農場主を意味するランチェロは、その立ち位置がわかりづらく、ちょっとミステリアスな部分も魅力だ。

流通量が非常に少なく、さらに状態が良いものとなれば、滅多に出てくることがない。それでいてこの価格は狙い目だ。

当時の人気スポーツモデルとフェイスデザインが共通するだけでなく、オメガの名機である30mmキャリパーを搭載しているのも点も注目。一説によれば、スペイン語のネーミングから市場開拓を目的とした南米向けのモデルであったそう。1960年代初頭には生産が中止され、この個体が持つ初期のアローヘッド針は希少。このように美しくエイジングされた個体は少ない

【DATA】
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※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2023年4月号 Vol.90」)