知らなかった……。押さえておきたい「コーデュロイ」の豆知識。

今季流行りのコーデュロイ。昔からある素材だけど、「細かいことはよく分からない!」という人も多いはず。周りが知らないことだからこそ、自分だけが知っているとカッコイイ。年末年始に自慢できちゃう、コーデュロイの豆知識はこれだ!

教えてくれた人・・・「福田織物」代表・福田靖さん

静岡県掛川市で1963年に創業した福田織物の2代目。知識と情熱を傾けて遠州産のコーデュロイを世界に広めるべく活動している。

豆知識1:畝の太さの単位は「ウェル(WALE)」。

ウェル(WALE)とは、畝を意味する英語。太さは、1インチ幅に何本の畝があるかで表す。1インチ四方の穴が空いたルーペを置いて数える。

豆知識2:名前の由来は、ルイ14世!?

ベルサイユ宮殿を造成したことでも有名なルイ14世の戴冠式で、南フランスの織物業者が畝のある織物を献上したと伝えられている。その後、庭仕事をする召使いの制服として用いたことが評判になり、Corde-du-Roi(王様の畝)、すなわちコーデュロイと呼ばれるようになったという。

豆知識3:日本からニューフェイスが続々誕生中。

いま日本では、ウェーブやチェックのように、色々なパターンのコーデュロイが開発されていて、海外のハイブランドからも評価されている。また、色々な用途で使えるように撥水加工されたコーデュロイの開発にも取り組んでいる。

豆知識4:コーデュロイはこうやって生まれる。

コーデュロイは、1つの工場で生み出されるわけではない。幾段階もの工程を分業して、4つの工場で作業している。コーデュロイが出来上がるまでの、職人たちのチームワークをお見せしよう。

1.横方向にパイルが並んだ生地を織る。

※パイルとは、タオルのような布生地の表面にループを出した織物のことを指す

2.パイルに特殊な針を差し込み、円盤状のカッターでパイルを切る。この工程をカッティングと呼び、専門の工場で行う。

3.熟練職人によってカッティングの工程が終わった後の生地がこちら。横方向に並んでいたパイルがすべて切られた状態。

4.仕上げを行う工場では大量の水を使って生地を揉み込む。こうすることで、切られたパイルの糸がほぐれて畝が生まれる。

5.生地を乾燥させると細かい毛羽が畝の上に無数にある状態に。これをローラーで焼くと同時に生地に光沢感をもたらす。

6.織り上げ、カッティング、仕上げの3工場を経た生地は、最後に染めの工場に渡される。染め上って、ようやく完成!

普段何気なく見ているコーデュロイだが、実はこんなにも奥が深い素材だった! 忘年会や新年会など、何かと集まりが増えるこの季節、コーデュロイを普段のスタイルに取り入れて、さらっと豆知識を披露してみるのはいかが?