使い込むという良さを、技術力で再現する。「AUTHEN JAPAN」のキャップ
これまで僕は、古着といえどもできるだけ傷や経年変化の少ないものを探してきました。デッドストックを見つけた日には「当たりだ!」と大興奮するくらいです。
でも最近は、流行りもあってか、ダメージのある古着にも独特の味わいがあっていいなと思うようになってきました。
今回紹介するこのキャップは完全に味を楽しむアイテムです。まるで長年窓際に置かれていたかのような色あせや使い込まれた風合い。実はこれ、新品なんです。コットン100%のボディを特殊なフェード加工で仕上げた、まるで10年選手のような表情が堪りません。
また、正面のLAワッペンは、被って洗いを重ね“A”だけになってしまった、そんな遊び心もあり、ストーリーを感じられるのも嬉しい。手がけたのは、2022年まで本国リーバイスでデザイナーを務めた前村拓実さん。
「タイムレス・ウェイストレス・ボーダーレス」をコンセプトに、日本の職人技術を活かした長く愛されるデザインや古着のアップサイクルも展開。新品なのに古着の魅力を楽しめるこのキャップ、日常のコーディネートにさりげないアクセントを加えてくれます。同ブランドのほかのアイテムもかなり面白いので要チェック。特に古着好きは必見ですよ!
リーバイスの元デザイナーが手掛けるブランド〈オーセンジャパン〉のキャップ。コットン100%のボディに特殊なフェード加工を施し、長年使い込んだかのような経年変化を再現している。ワッペンの跡は日光に当たらなかった部分という想定で、そこだけ色が残っているなど、細部までこだわりが光る。8800円(ラフォエムTEL03-6786-3504)
ワッペンは経年により、Lの縦部分が破れている細やかなこだわり。元々合ったであろうLの部分の色が残っているなど再現度が高い。
コットンボディだけではなく、アジャスターの金属部分もエイジングされている。細部まで手が加えられ、より自然に仕上がっている。
内側に付く製品タグを見れば、このアイテムが本当に新品だということが分かるだろう。元の紺色からの経年変化がうかがえる。
(出典/「Lightning 2025年10月号 Vol.378」)
Photo/Y.Amino 網野貴香
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