1.BEAMS F(ビームスF)
「クラシックビデイルをベースにポケットのサイズ、位置を調整し、ドレスス タイルに合わせた時のバランスを重視しています」と語る別注モデル、その名も[ビデイルF]。
シルエットは少しゆとりのあるクラシックビデイルを採用し、やや高めに設定されたポケットの位置などの要素の部分でスリムビデイルの要素を落とし込んでいる。さらに着丈を3cmほど伸ばし、表地に英国マラリウス社製のハウンドトゥースのウール素材を用いて洗練された大人な表情も。
「ドレスでのマッチングにこだわっていますが、どちらかというとファッションよりクラシックなアプローチで作りました。ハンティングを出自とするアウトドアブランドとしてのバブアーらしさも十分に楽しめる1着だと思っています」
2.SHIPS(シップス)
10代の頃に初めてバブアーを手に入れてから、現在までに7着ほど所有しているという生粋のバブアー好きである岡部さん。バイヤー時代に注目したのは、当時廃盤となっていた隠れた傑作[ゲームフェア]だった。
「オリジナルを示して忠実にとお願いしたところ、難しいかもと言われましたね。でも本国に仕様書が残っていて当時のスペックのままに復刻できました」
最初の別注となったのが2019年。当時、店頭での反応もよかったこともあり、今季待望の二度目の復刻を果たした。
「いまはインラインでも復活しています が、往年の骨太なスタイルを求めるお客様に多く選んでいただいています」
3.Bshop(ビショップ)
「別注を作る時は装飾過多ではなく、時代に左右されず、時が経っても着続けられるエヴァ―グリーンなものを追求しています。その上で少し今っぽさも感じられるプロダクトを作ることを心がけています」と述べるのは今季の別注を仕掛けたバイヤーの山本さん。
インラインでも展開される新色のグレーにいち早く目をつけ、襟元のコーデュロイもグレーで統一。洗練されたモノトーンに仕上げた別注ビューフォートが今季のコラボとなる。
「この褪せた感じの色合いがすごくいい。ユニセックスもうちの強みなのですが、男女ともに着られるカラーです。さらに奇をてらわずにちゃんと個性も出せる1着です」
4.JOURNAL STANDARD(ジャーナル スタンダード)
バブアーのラインナップの中でも異彩を放つ、フライフィッシング用ジャケットの[スペイ]。その存在感を巧みに高め、そして街着へと落とし込んだのが今季のジャーナルスタンダード別注だ。
「古いバブアーによくみられるパッチワークのリペア痕。その醸し出す重厚な雰囲気に影響を受けて、大胆なクレイジーパターンにしました。スペイの個性といえばやっぱり短丈ですが、いざ着るとなるとなかなか難しい。オーバーサイジングにすることで、バランスはそのままに丈感が長くなり、レイヤードしやすくなっています」
松尾さんは襟元のチンストラップを絞ってAラインを強調したスタイリングを提案する。
5.URBAN RESERCH DOORS(アーバンリサーチ ドアーズ)
お馴染みのアーバンリサーチ ドアーズ別注。これまでは[ビデイル]が主流だったが、今回は[ゲームフェア]を選んだ。
現在は廃盤となっているモデルをあえて選んだ理由を、バイヤーの陳内さんに聞くと「バブアーの人気も高まってきて、ビデイルやビューフォートを着る人も多くなってきました。それでちょっとマニアックなゲームフェアが面白いんじゃないかと。服好きな方は知っているモデ ルですが、一般的にはまだまだ。だからこそ興味を持ってもらえそうかなと思ったんです」
ヴィンテージライクな余裕のあるサイズ感。裏地のタータンチェックには本国しか使用できない柄を特別に使用している。
6.ADAM ET ROPE(アダム エ ロペ)
アダム エ ロペでは4年ほど前より、クラシックなモーターサイクルスタイルの[デスパッチライダースコート]への別注が定番化。3年目となる22年秋冬シーズンは新色としてブラウンをラインナップに加えた万全の布陣だ。
吉田さん曰く「本国ではワックス生地だけの展開で、しかもベルト位置が高く、ガンパッチなど要素も多い。コテコテなイギリスの堅牢さが際立つアイテムなので、それをうちっぽくモードかつシティ感のあるスタイルに変えるべく、2層構造のバブアーテック生地を採用しました。ディテールやベルト位置などもしっかり整えて、オンオフ問わず着られるアイテムに仕上げています」
7.BEAMS PLUS(ビームス プラス)
「日本の気候やライフスタイルに合った1着を提案したい」というビームス プラスならではの想いから軽量で撥水性、防風性に富む2層構造の機能素材バブアーテックを採用した別注ビデイル。
「港湾労働者のワークウエアから始まったブランドだけに、アウトドア的な機能素材との親和性は高く、定番デザインにも自然と馴染みます」。
米国スタイルを謳うビームス プラスにとって、バブアーは当然欠かせない。
「土臭いアメリカものと の相性は格別です。この1着もノンワックスながら往年のワックス生地のような風合いがあり、それでいてオンオフ問わず気兼ねなく着られる。今の時代感に合っていますね」
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「2nd 2023年1月号 Vol.190」)
Photo/Yoshika Amino, Norihito Suzuki Text/Okamoto 546, TRYOUT
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